この度は記事をご購入頂きありがとうございます。
この記事で洛ダイヤモンドSを適性チャートを使用して全頭診断していきます。
よろしくお願いします。
1.コース解説・ラップ分析
ダイヤモンドS 過去5年の平均ラップ
前後半3F(37.4-35.6) 前後半5F(62.7-60.1)
13.1 – 11.9 – 12.4 – 12.7 – 12.6 – 12.6 – 12.7 – 13.4 – 13.0 – 12.6 – 12.5 – 12.6 – 12.3 – 12.3 – 11.7 – 11.8 – 12.1
向正面の上り坂手前スタート+長距離戦となるので、ペースはかなり緩む傾向。
その影響で、長距離戦ながらスタミナ勝負ではなく、L3でのギアチェンジやトップスピードがある程度求められやすいレース。
2020年に限ってはペースが流れ、タフな持続力勝負となったが、基本的にスローからの瞬発力トップスピード戦。(中長距離質のもの)
狙いたいのは折り合いの付く馬で、中長距離のトップスピード戦で上がり上位を記録した馬。
例えばアルゼンチン共和国杯などがこことリンクしやすい。
求められる適性
①瞬発力
②トップスピード
③タフさ
2.2020年度:総合S評価成績
3.全頭診断
見解に加え、能力・適性を以下の表のように4段階評価で振り分けました。
※あくまで枠順や追い切り確認前の私個人の評価ですので参考程度までに。
| 評価の内容 |
能力 | 単純な能力評価 |
適性 | 「距離」「舞台」「馬場」の適性評価 |
| |
S | メンバー内で抜けていると評価 |
A | 評価は高いが抜けてはいない |
B | 可もなく、不可もなく |
C | 低評価 |
? | 能力または適性が未知数 |
※除外対象馬に関しては確定次第追記します。
※チャートや一致率はあくまで目安でお考え下さい。ベースは見解です。
アイスバブル
アルゼンチン共和国杯を大敗したように、トップスピードや瞬発力は低く、持続性能に長けた馬。
目黒記念を2年連続2着しているように、ワンペースで淡々とした流れを好むタイプ。
ここではその長所は活かせない可能性が高い。
オーソリティ
有馬記念 14着
6.8 – 11.8 – 12.2 – 12.5 – 12.5 – 12.8 – 12.9 – 12.8 – 11.8 – 12.3 – 12.1 – 11.9 – 12.6
スロー持続戦。まず先行馬はL6~L3区間(12.8-11.8-12.3-12.1)のアップダウンはきつかったし、終始直線も逆手前で走っている。3.4角から手ごたえなくなり直線垂れるのは当たり前。
有馬記念も終始逆手前だが、ホープフルSの最終追切でも終始逆手前から変えられず、ホープフルSでも逆手前のままだった。
つまり右回りでは手前が変えられず、左回りのアルゼンチン共和国杯ではスムーズに変換してたことを加味すると左回り巧者。
そのため左回り替わりは大幅プラス。
立ち回り性能、機動力、折り合いなど総合力が高く万能寄り。
これらの点を踏まえても距離は問題なく、アルゼンチン共和国杯は上手く乗ったとはいえ、ポジションを奪って溜めに徹する競馬ができているし、例年より上がりが掛かったレースで抜けたように中長距離質のレースは問題ないだろう。
ちなみに、瞬発力やTS持続が少し足りない点は、立ち回りと機動力で十分誤魔化せる。
不安点は鞍上。
やはり長距離では騎手の重要性はかなりのもので、馬を支配したいタイプの鞍上では不安は残る。
たしか川田騎手の長距離成績はデータに出しても悪かったはず。
適性評価:A
能力評価:A
総合評価:A
グロンディオーズ
中日新聞杯 5着
12.6 – 11.1 – 12.7 – 12.7 – 12.4 – 12.3 – 11.9 – 11.5 – 11.1 – 11.8
スロー持続戦。4F持続戦とはなったが、コーナー角きつくラップ的にも加速性能が求められた。そのなか加速ができず着差離されての5着。瞬発力は低いと思う。
ストライド走法でトビが広く加速に時間が掛かるタイプ。
持続性能を武器としており、トップスピードはそこまで高くない。
つまり中長距離質で上がりの掛かる持続戦が合うだろう。
今回長距離という点ではクリアしているが、ギアチェンジからトップスピードが求められやすいこの舞台では適性は違う。
昨年のようにペースが流れれば面白いが、良くも悪くも展開次第となる。
タイプ的にはアルゼンチン共和国杯と対になる目黒記念がよさそうだが。
適性評価:B
能力評価:B
総合評価:B
サトノガーネット
愛知杯 5着
12.3 – 10.2 – 11.8 – 12.0 – 11.6 – 11.8 – 12.6 – 12.3 – 12.0 – 12.1
ハイペース持続戦。超ハイペースになり後方に展開が向いたが、いつもの末脚は見られず。長く良い脚を使うタイプなので条件は向いたはずだが。
前走時も疑ったが、やはり以前よりパフォーマンスを落としており、劣化の可能性は否めない。
この馬の特徴は右回りだとトップスピードが落ちる分機動力が増し、左回りだと機動力が落ちる分トップスピードが増す。
そしてギアチェンジができない馬で、4~5F戦くらい長く脚を使うような競馬が得意。
となると、前走の展開は向いたはずで、結果直線の爆発力はイマイチなものだった。
高速馬場巧者なこともあるが、ハイパフォーマンスの新潟記念はある程度タフよりだったし、高速馬場のエリザベス女王杯はいつもの姿ではなかった。
なので、前走の愛知杯は本来もっと高いパフォーマンスを発揮できたはずで劣化を疑う。
また、ロングスプリント戦を好むタイプなので、今回のギアチェンジ+トップスピードの適性は低い。
ジャコマル
機動力が高く、コーナリング性能でアドバンテージが取れる舞台が良い。
前走7着は直線荒れた内を通ったこともあり、着順以上に評価はできるが、評価ポイントは機動力。
ここではその機動力は活かせないし、東京では狙いにくいか。
タイセイトレイル
万葉S 3着
12.7 – 11.7 – 11.8 – 11.9 – 12.1 – 12.4 – 12.5 – 13.4 – 13.3 – 12.5 – 12.2 – 11.7 – 11.6 – 11.9 – 12.2
ミドル持続戦。展開は後方に向いたが、4角早め先頭から粘り込んだ内容は強いし、ラスト詰められたのは仕掛けの差なので内容は問題ないだろう。長距離ながら中間緩んだ関係でL4で11秒台が並ぶラップに対応できた点は今回に繋がる内容。
長距離は万葉Sやステイヤーズ4着が物語っているように問題ない。
評価したいのは昨年のアルゼンチン共和国杯2着、今年の5着と、ダイヤモンドSとリンクしやすいアルゼンチン共和国杯でしっかり結果を残している点。
今年は5着に敗れているが差はないし、上位馬が溜めに徹した中、早めに仕掛けた分の差だろう。内容は良い。
ただし、上記のレースや万葉S、メトロポリタンSもそうだったように、早めに仕掛けて長い脚を使ってくる競馬をしている点が気になる。
2年前に瞬発戦のアルゼンチン共和国杯を2着に好走したが、イン突きでロスなく差してきたし、トップスピードもTS持続も限界は見えている。
何かに伸び負ける、もしくは昨年のアル共のように早めに仕掛けてラスト足りなくなりそうなイメージが強い。
ダノンテイオー
※チャート化不可
ダート馬だろうし距離もキツイ。
軽視。
ナムラドノヴァン
万葉S 1着
12.7 – 11.7 – 11.8 – 11.9 – 12.1 – 12.4 – 12.5 – 13.4 – 13.3 – 12.5 – 12.2 – 11.7 – 11.6 – 11.9 – 12.2
ミドル持続戦。中間緩んだ影響で後方に展開が向いた+斤量51の恩恵は大きかっただろう。小頭数でスムーズに捲れたのも大きい。高い評価は付けづらいか。
持続性能が最大の武器だが、立ち回りが上手くない為、グレイトフルSやムーンライトHのように、物理的に届かない位置から追い込み切れずというリスクはある。
ただ東京の舞台なら、そのリスクは軽減できるだろう。
問題はギアチェンジ+トップスピード戦で足りるかどうか。
その点斤量の恩恵は受けると思うので、舞台替わり含め穴としては面白そうだが、前走は展開利+斤量の恩恵があったこは頭に置いておきたい。
パフォーマプロミス
JC 11着
12.7 – 10.8 – 11.8 – 11.3 – 11.3 – 11.5 – 11.8 – 11.9 – 12.1 – 12.3 – 13.2 – 12.3
ハイペース持続戦。後続はミドル。後述するが、間隔の短いローテではパフォーマンスを下げる傾向。ここは度外視でいい。
この馬は間隔をあけた方がパフォーマンスを上げてくるので、JCからの間隔のあいたローテはまずプラス。
となると、間隔の空いた京都大賞典の6着はなんだったのか。
個人的には3角下り坂辺りで逆手前になってスムーズな加速が付けられずチグハグになったのが原因だろう。
それでも京都記念2着のステイフーリッシュと着差0.1秒、3着馬とは着差0.2秒と着差は詰めている。
JCは言うまでもなく間隔の問題なので度外視。
となると9歳馬でもまだまだ劣化はしていないと思うし、そもそも6歳時からパフォーマンスを上げてきている晩成型。
仮に劣化傾向にあったとしてG3重賞で長距離レース。ある程度のスピードは問われるが、長距離レースならまだ足りる可能性は高い。
次にこの馬の特徴だが、瞬発×トップスピード戦になったアルゼンチン共和国杯や天皇賞秋を好走。
ワンペース持続戦で後半スピードが求められた目黒記念を取りこぼしてはいるが、持続性能で劣ったわけではなくワンペースで溜が効かず後半の末脚に繋がらなかったものと思う。
つまり、溜めの効くトップスピード勝負を得意としており、間隔を空けてパフォーマンスを維持するタイプ。
となると、間隔の空いた今回でスローの瞬発力×トップスピードが後半求められるこの舞台はドンピシャ。
不安点は馬齢と斤量。
ギアチェンジ戦ともなるとトップハンデはまず重荷で、それに付随して馬齢による衰えを見せた場合、本来の切れ味は発揮できない可能性。
この点がどうしても引っかかるので、総合Sは回避する。
ヒュミドール
ステイヤーズS 5着
13.3 – 12.4 – 14.1 – 13.5 – 12.9 – 12.3 – 13.0 – 13.7 – 13.0 – 13.5 – 14.1 – 13.8 – 13.0 – 12.2 – 12.0 – 11.4 – 11.4 – 12.4
スロー瞬発戦。例年スタミナが問われる長距離戦だが、このレースは例年よりも超ドスロー戦。L5から加速し、外を回した馬はコーナー外の不利もあり、イン前で立ち回った馬がそのまま好走。特にL3(11.4-11.4-12.4)と後半スピードが問われた。その中で上がりを使って追い込めたのは強く、上位との差は位置取りと考えていい。
中距離では忙しいし、折り合いの付く馬なので長距離質の方が歓迎だろう。
2走前もL4(12.1-11.2-11.2-11.7)を上がり最速差し切りと、トップスピードはそれなりに評価していい。
上記のようにステイヤーズSの内容は悪くないし、後半スピードが求められた長距離であれだけ走れれば、今回の舞台も問題ないだろう。
ブラックマジック
迎春S 1着
12.7 – 12.4 – 13.7 – 13.4 – 13.4 – 12.4 – 11.6 – 12.0 – 11.6 – 11.5 – 12.0
スロー持続戦。残り1200m地点で端を奪いそのまま逃げ切った内容だが、端を奪った後のL5で加速ラップは分かるが、そのあと上下0.4秒のアップダウンがある。後半の急坂も踏まえるとスタミナがないと逃げ切りは不可能だったと思う。また、前半掛かっていたので折り合いは課題。
3走前の南武特別も後半タフだったし、2走前のグレイトフルSではL2最速11.4が刻まれるレースでキレ負け3着。この時機動力でも差を付けられていた。
これらを加味すると、タフさに寄ったスタミナタイプで、トップスピードは速くない。
そして折り合いに不安を見せているので、瞬発力とトップスピードが求められる舞台に距離延長だとあまり評価できない。
ボスジラ
距離に関しては問題ないが、前走上がりでもキレ負けしているように、パワータイプでスピード不足。
天候の助けは欲しいが、今週は晴れ予報崩れなさそうなのでキレ負けする感はある。
ポンデザール
ステイヤーズS 3着
13.3 – 12.4 – 14.1 – 13.5 – 12.9 – 12.3 – 13.0 – 13.7 – 13.0 – 13.5 – 14.1 – 13.8 – 13.0 – 12.2 – 12.0 – 11.4 – 11.4 – 12.4
スロー瞬発戦。スタミナ豊富な馬で、L3(11.4-11.4-12.4)でキレ負けといった形。ストライドが広く機動力不足も感じた。
スピードよりもスタミナ豊富で、スタミナが求められる持久戦や、スピードが分散されてある程度タフになる中長距離の持続戦などがベスト。
東京という舞台は合うが、例年のような3F瞬発戦になった場合キレ負けする可能性が高い。
そのため展開はかなり重要となるだろう。
長距離のルメールで人気は集めると思うが軸向きではない。
ミスマンマミーア
日経新春杯 2着
12.5 – 11.2 – 11.6 – 12.9 – 12.5 – 11.9 – 11.7 – 11.8 – 11.8 – 11.7 – 12.2
ミドル持続戦。L6から一気にペースアップし、コテコテの持続力比べとなった。後方に展開が向いたのもあるが、ここで評価すべきは持続力だろう。
持続性能に長けた馬で、タフさも兼ね備えている。
折り合いも問題ないし、持続性能やタフさを踏まえると距離延長には対応できそうだが、瞬発力×トップスピードだと劣る印象。
メイショウテンゲン
昨年のダイヤモンドSはペースが流れ、後半タフ寄りの持続戦になったことが向いた形となった。
この馬の特徴は上記のように、上がりの掛かるタフなレースを好み、トップスピードは高くない。
昨年同様の異例の展開になる可能性は低いし、昨年秋から状態面が上がってこず全く走れていない。
間隔を空けて状態面どこまで復調しいているかも鍵だが、そもそも適性はここではない。
ワセダインブルー
とにかく上がりが掛かったほうが良いタイプだが、持続力比べとなった前走の日経新春杯では直線で脚が上がっており、持続力の限界は見えた印象。
こうなると道悪の助けが欲しいが、今週は良馬場濃厚でスピード勝負になりやすい舞台。
4.展開と馬場
速い時計の出る馬場だが、パワーが必要な馬場になっている。
バイアスはフラット寄りだが、直線は内よりか中が伸びる印象。
展開としては距離やコースを考えたらスロー濃厚。
後方過ぎない馬から選ぶのが妥当か。
5.最終予想
◎ 4ヒュミドール
〇 15パフォーマプロミス
▲ 13ポンデザール
☆ 1ナムラドノヴァン