1.コース解説・ラップ分析
今年は阪神開催の為、過去のラップ分析不可。
重要なのはトップスピードと瞬発力。
京都との違いは、L4下り坂のある京都と、L3から下る阪神の違いだろう。
そのため京都の方が長い脚を求められ、阪神はギアチェンジが求められる。
枠に関しても、基本的に阪神外回りマイルは、3.4角でごちゃ付いたり、L3下り坂の加速部で詰まり追い出しが遅れるリスクがあるので、内枠の成績が下がる傾向にある。ごちゃ付かずスムーズに上がりを計測出来る馬を狙うのが良い。
これが京都だと4角出口で馬郡が外に振られる関係で、内枠の馬のイン突きが決まるので、内枠の成績が良くなる。
また今の阪神は路盤が良いので、高速馬場が想定される。
①瞬発力
②トップスピード
③馬場の高速化により、展開が流れたら基礎SPと持続力
2.全頭診断
※枠順や追い切りの評価なしで、馬の適性をフラットに表した物ですので参考程度までに。
※チャートや一致率はあくまで目安でお考え下さい。ベースは見解です。
※除外対象馬に関しては確定次第追記します。
アルジャンナ
大トビで持続性能に長けている一方、ギアチェンジの質は高くない。
きさらぎ賞がわかりやすく、加速部で置いて行かれゴール前で差を詰めている。
つまりギアチェンジで後れをとったが、持続性能で詰めたということ。
これを踏まえると、阪神マイルの瞬発戦ではきさらぎ賞と同じように、加速部のギアチェンジ(L3~L2)で置いて行かれ追い込み切れない可能性が高く、前走の洛陽Sでもそのような内容。
洛陽Sでは道中折り合いを欠いたこともあったが、加速部のギアチェンジで劣った分の着差とも捉えられる内容。
もちろん前有利の展開ではあった中の差し競馬でバイアスは恵まれなかった点もあるが、本質的には阪神マイルではなさそう。
今回外目の枠はマストで、内で包まれるような競馬だと加速部で詰まった場合それまでとなってしまう可能性が高い。
まずは外枠確保だが、適性的にはギアチェンジが求められず、ロングスプリント質の競馬がベストかと思う。
エアスピネル
ピッチ走法でギアチェンジに長けた馬。
トップスピードもそこそこで、好位から抜け出して。という競馬をマイルでしてきた馬。
ただしそれは過去の話で、8歳馬でスピードにも衰えが出てきており、近走はダートで誤魔化していた感がある。
ここにきて芝の高速馬場に戻るのは、スピードへの対応という意味では課題が残るだろう。
エアロロノア
軽い高速馬場でのトップスピード戦がベストで、稍ピッチ寄りの走法からくるギアチェンジ性能もある。
今の路盤の良い高速阪神はベスト条件だろう。
ただし使える脚は短めなので、後方で置いて行かれるような競馬や持続力比べになると怪しくなる。
その辺りだと14質系のレースで馬郡縦長の後方競馬が条件としては最悪。
マイル質のトップスピード戦を好位から運べれば、いきなり重賞でもチャンスはあるかもしれない。
カイザーミノル
前走オーシャンSではスプリント質の競馬になり、イン前バイアスの恩恵はあったが完全にスピード負けしたことからも適性外だろう。
トップスピードの質よりも、基礎スピードの高さを前走で示したように、ベストは14質かと思う。
となると、先行力的なアドバンテージはあるがキレ負けするイメージが強い。
トラックバイアスが前で強ければ穴としては抑えておきたいが、高速すぎる今の阪神では差しの餌食になる印象。
ギベオン
前走は単騎逃げ+道悪がハマった感がある。
今回短縮+高速馬場と条件的には好転しない。
かなり忙しくなるだろうし、ここはあまり推しにくい。
ケイデンスコール
ザイツィンガー
14質系のレースが良く、マイル質のトップスピード戦では力不足。
ここでは狙いにくい。
ダイワキャグニー
これといってあまり強調材料がないが、18~2000mで先行力を活かして粘り込むようなタイプ。
後半スピード質寄りも、ある程度時計は掛ったほうが良いだろう。
阪神高速マイルは忙しそうで、最後の決め手的にも推せる材料が少ない。
トラックバイアスが極端に前なら抑えるが。
パンサラッサ
フォックスクリーク
前走は道悪単騎スロー逃げでハマった感が強い。
いきなり重賞では狙いずらいか。
ブラックムーン
馬齢によるスピード面の劣化が伺える。
ここは軽視。
ベステンダンク
特にスピードが求められるマイルでは厳しいと見る。
ボンセルヴィーソ
トップスピードが低く、ある程度上がりの掛かる条件+機動力が活かせる条件が良くで中山16がベストなのは馬柱の通り。
京成杯では、4角でトロワゼトワルに進路カットされており、手綱を引き十分にコーナー加速が行えなかった。
これがなければ、スマイルカナへの逆転含め、勝ちまで見えていた好内容だったので高い評価をしている。
なので、今後も狙うとするならば機動力が求められ、TSが求められない舞台。
阪神高速マイルでは後半スピード不足で、何かにキレ負けする可能性は高い。
ラセット
前崩れの展開が良く、ペースが流れるタフな14質寄り、もしくは超高速馬場で追走に苦労せず馬郡凝縮で差し届く状況で右回りがベストだろう。
単純に溜めてのトップスピード比べだと、先行力的にも物理的に後方からでは届かないのは、3走前のリゲルSを見ての通り。
左回りは、4走前の中京でL1付近で逆手前でふらつき伸び切れず、過去にもう1つ左の中京で走った時も手前変換はスムーズではなかった。
ちなみに京成杯AHでも直線手前が変っているが、ぶつけられバランス崩しての変換なので右回りによるものではない。
前走は前崩れの展開で2着まで追い込んだが、今回も冒頭で話したパターンにハマれば追い込めていい。
ルフトシュトローム
前走は基礎スピード不足+直線詰まり。
2走前は休み明け+大幅馬体増であったが、そもそも基礎スピード的にも足りておらず置いて行かれてそれまでとなった。
過去の中山実績を見ても、新馬戦と1勝クラスは中間緩み、NZTは前崩れ外差しバイアスの中大外ぶん回し(不利度は低い)と、中山16適性が伺える内容を消化していない。
評価が高いのはNHKマイルで、直線向かい風+トラックバイアスイン前を後方から追い込み着差0.5秒の5着はかなり強い内容。
ストライド走法なことからも、本質的には大箱で長く脚を使うような競馬がベストに思える。
今回の阪神替わりは大幅とまでは言えないが、中山16よりかはプラスだろう。
前走のように、内で詰まると走法的にもそれまでとなってしまうので、外からスムーズな競馬でギアチェンジ性能を誤魔化せれば人気も落とすだろうし面白いか。
できれば差しの効く展開が理想。
同型のアルジャンナがくるのであれば同居もしそうで。
ワールドウインズ
前走は馬場と展開面によるガス欠だろう。
L4~3(11.4-11.0)からの消耗ラップで先行馬不利の展開で、結果的にも逃げたクリスティ以外差し決着となった。
この馬のベストは機動力競馬だと思っていて、外回り舞台は決め手不足で合わない印象。
3.展開と馬場
土曜の芝は高速馬場で前有利のバイアス。
差し馬も好位~中団勢までと、後方の脚はなかなか届いていない。
今回展開的には、内枠に先行勢が多く、それを外からフォックスクリークが主張して。といった形がベターかと思う。
となると高速馬場+バイアスによる騎手心理でポジション争いが激しくなりミドル~稍ハイまで想定をする。
今の高速阪神で流れれば14質寄りになる可能性が高く、スローよりならギアチェンTSタイプを狙うが、ここは割り切って14質寄りの馬に重い印を置きたい。
なお、ボンセルヴィーソは適性がここではないことは重々承知だが、そもそものポテンシャルとバイアス有利+14質ということで、もう一度信じてみたい。
4.最終予想
◎ 7ボンセルヴィーソ
〇 6アルジャンナ
▲ 10エアロロノア
☆ 4カイザーミノル
△ 14ザイツィンガー