1.コース解説・ラップ分析
前後半3F(35.6-35.6)
12.4 10.9 12.3 12.4 12.1 12.3 11.8 11.5 11.6 12.5
スタートして上り坂→初角へと入る為、前半はスローで流れやすいが、このレースは前半少し流れやすい。
その後は中間緩み、残り800mの下り坂でペースアップしロングスパート持続戦になりやすい。
ミドルペースから中間緩みが発生する関係で、前には若干苦しく、道中脚を溜められる後方のマクリ差しが効きやすい。
梅雨時の馬場も関係してバイアスが外に向きやすい関係もあり、7枠(2-2-2-14)、8枠( 2-2-1-15)と好成績。
内枠からの好走も出ていますが、多少ロスがあっても外を捲ってスピードに乗れる差し馬が優勢になっているのが過去の傾向。
今年は阪神の路盤が良い関係で、雨の影響や展開が落ち着くのであればイン前有利になる可能性もあるので、馬場や展開には目を向けたい。
また時期的にも有力馬が重賞戦に向かうため、メンバー手薄になることが多く、前走条件戦の馬が斤量減で活躍しやすい舞台でもあり荒れる重賞と言われている。
適性的には、ロングスパート戦orロングスプリント戦に対応する持続力と機動力はマスト。
2.想定される展開&馬場の適性予想
テンの速さと枠を踏まえると端で有力なのはシャムロックヒルだろう。
他、サンクテュエール、アンドラステ、カセドラルベルこの辺りの先行争いとなるだろうか。
外枠に気性前向きな先行馬が入ったので、主張するならばミドルペース。
シャムロックヒルがすんなりならスロー寄りだろう。
想定稍後傾気味のスロー~平均程度を想定。
土曜の馬場は道悪ではあるもののイン前有利なバイアス。
イン前~好位のポジションを取れる馬を狙っていきたい。
①機動力
②持続力
③先行力
3.全頭診断
※適性チャートは当日朝までに更新します。
1枠1番 シャムロックヒル
1枠2番 アブレイズ
この馬のベストパフォーマンスは何といってもフラワーCだろう。
持ち味のスタミナを活かして前傾1.1秒を前から抜け出したレース。
その後オークスではトップスピード比べで負けており、タフさを活かせるレースに適性がある。
愛知杯でもハイペースで後半上がりの掛かるタフな展開を後方から追い込みハナ差3着なら優秀だし、やはり上がりの掛かる展開を好むのだろう。
中山牝馬Sは初角進路カットでポジションを下げ、道中も折り合い欠きながら控えに徹したが、そんな形でいきなり4角で鞭打ちだしても、この馬のストライドの広さではまず動けない。
福島牝馬Sは新潟開催となり、L3(11.2-10.9-12.1)のトップスピード戦でキレ負けと理由は付く。
メイSは勝ち切れたが、隊列縦長を好位で折り合いギリギリになりながらも良いポジションで溜められたのは良かったが、少々展開とポジションがハマったし、相手関係的にも楽ではあった。
2枠3番 ホウオウエミーズ
2枠4番 カセドラルベル
持ち味はストライド走法からくる持続性能だが、トップスピードが問われない展開が望ましい。
これに関しては、先行馬が崩れたアンドロメダSで3着馬に着差0.2秒と残したことからも頷ける。
2勝クラス、3勝クラスと連勝したときも、ワンペースラップで後半上がりの掛かった持続合戦での先行粘り込み。
この舞台でその持続性能は活かせるが、トップスピードが問われたときに厳しくなる。
そうなったのが前走の都大路Sで、前3頭がそのまま残りL3(11.4-11.2-11.9)のラップでは、スピード不足のカセドラルベルが差し切れないのも頷ける。
そのため日曜日の馬場回復は鍵。
馬場がタフで、平均ペースを好位から後半スピードが問われない展開になれば、粘り込んでチャンスがあっていい。
3枠5番 シャドウディーヴァ
右回りだと内にモタれる面があり、ベストが左回りなのは有名な話だが、クイーンSでは真っ直ぐ走れており成長を感じる。
成長した今なら右回りに関しては深く考えなくていいだろう。
クイーンSはワンペース持続ラップの中、L4から動かし始め長く脚を使っての着差なし4着と距離ロスを考えたら十分な内容だし、持続性能を高く評価できる内容。
東京新聞杯はL3で最速が踏まれ、以降は持続力比べとなり、道中折り合いを少し欠きながらもラストまで長い脚を使えたことからも、ベストは18~2000mのパワー馬場で持続力勝負。
このレースのラスト3F内のどこかで、加速ラップ(個別)を踏めたのはサラキアとシャドウディーヴァだけ。
そのサラキアには完敗だったが、後のエリ女2着、有馬記念2着馬なら相手が悪かったし、L2をサラキア以外で唯一加速ラップを踏んで食らいついた内容は評価しなくてはならない。
3枠6番 フィリアプーラ
ピッチ走法だが8割程度のスピードを持続させる能力はあり、速い流れでも最後まで追い込める脚は持っている。
ただし先行力がなく前崩れの展開待ちとなるので展開次第な面があり、高速馬場の方がパフォーマンスを上げるので、当日の馬場状態は鍵になるだろう。
福島牝馬Sは先行することができ、前が超有利な展開を粘り込み4着とハマった感があり評価は難しく、今回もハマればといったイメージ。
4枠7番 レッドベルディエス
これまで福島で行われた1勝クラス以外、好走歴は全て後傾ラップのトップスピード戦。
4枠8番 ソフトフルート
5枠9番 イズジョーノキセキ
5枠10番 キングスタイル
6枠11番 パッシングスルー
トビが大きく瞬発系のキレる脚よりも、持続力に長けている走法。
揉まれず先行して、持続力で押し切るようなタイプ。
ディセンバーSは後方からとなり終始折り合いも欠いた形となったように、折り合い難のあるタイプでもある。
今回枠は外目で及第点。
テンの速さでは端を切れるレベルだが、出負けもあるので、そうなると隣の気性前向きなアンドラステ、鞍上川田でポジションを取りに来るサンクテュエールに被される可能性は考慮したい。
自力はあるのでスムーズに行って折り合い、力を出し切れるのであれば通用していいが、距離延長と枠の並びは課題。
6枠12番 アンドラステ
7枠13番 クラヴェル
7枠14番 サンクテュエール
8枠15番 ミスニューヨーク
稍ストライド走法で持続性能が高い。
前走は上がりの掛かる展開で、直線追い風の影響は大きかったので、中山で差し切れた点においては評価したい。
これまで内回りで結果が出ているのは、機動力性能が高いというよりか、トップスピードが足りない鈍足タイプで、内回りでスピードを誤魔化していた感じだろう。
本質的にはロングスパート戦がベストで、今回も上がりが掛かれば頭まで十分考えられる能力は秋華賞で示している。
その秋華賞だが、好走馬が外差しだった展開を3.4角荒れた内で詰まりっぱなしで、直線だけで追い込んできた内容だったが、それで5着まで追い込めた内容は強い。
これらを考慮するとベストは中山22あたりの外回りロンスパ戦になる舞台。
土曜は雨が降るとはいえ、今年の阪神の路盤はかなり良く、スピードが問われると少々厳しくはなると思うので、馬場状態には注目したい。
斤量53の有利もあり、上がりの掛かる展開なら勝ち負けだろう。
8枠16番 アッシェンプッテル
芝1800m以上で成績が残せていないバトルプラン産駒。
この馬自体は脚抜きの良いスピードダートを得意としており、距離は1800mで好走歴が多い。
4.最終予想
◎ 8ソフトフルート
〇 1シャムロックヒル
▲ 5シャドウディーヴァ
☆ 4カセドラルベル