1.コース解説・ラップ分析
※昨年まで3勝クラスで今年からOPに昇格。昨年2000mだがそれ以前は1800mで行われていたのでラップサンプルなし。小倉記念で対応。
京都記念 過去5年の平均ラップ
※今年は阪神2200mでの開催の為ラップサンプルなし
阪神2000mより前半が流れやすコースだが、メンバー次第ではスローもありうる。
ただ前半スローで入ろうが流れようが、後半4~5F勝負となりやすく、ロングスパート性能が問われる舞台。
また内回りで急坂2回に加え、日曜雨予報も合わさり、タフさもある程度求められるだろう。(予報が変わり高速馬場の前半スローならトップスピード)
まずは持続力や機動力に長けた馬を積極的に狙っていくべきだと思う。
①持続力
②機動力
③タフさ(高速馬場のスロー競馬ならトップスピード)
2.2020年度:総合S評価成績
3.全頭診断
見解に加え、能力・適性を以下の表のように4段階評価で振り分けました。
※あくまで枠順や追い切り確認前の私個人の評価ですので参考程度までに。
評価の内容 | |
能力 | 単純な能力評価 |
適性 | 「距離」「舞台」「馬場」の適性評価 |
S | メンバー内で抜けていると評価 |
A | 評価は高いが抜けてはいない |
B | 可もなく、不可もなく |
C | 低評価 |
? | 能力または適性が未知数 |
※除外対象馬に関しては確定次第追記します。
※チャートや一致率はあくまで目安でお考え下さい。ベースは見解です。
サトノルークス
7.3 – 11.3 – 11.1 – 11.8 – 12.2 – 12.1 – 12.8 – 12.9 – 12.6 – 12.6 – 11.3 – 11.2 – 12.4
ミドル瞬発戦。中間緩んでL3(11.3-11.2-12.4)のトップスピード戦。加速部のラップで完全に劣りそれまでとなった。
この馬の得意条件はスタミナが活かせる展開や馬場状態でこそ。
重馬場のセントライト記念、時計の掛かる馬場だった菊花賞が良い例だろう。
昨年の3戦はすべて時計の出る高速馬場に寄った開催で、その辺り適性はマッチしなかった。
ただし、小倉記念や鳴尾記念は後半上がりの掛かるレース展開での凡走なので、相当スタミナを要する条件でないと難しいか。
まずは馬場が渋ることが絶対条件。
展開は流れて上がりの掛かる条件で出番か。
ジナンボー
12.7 – 11.7 – 12.1 – 12.1 – 11.9 – 12.0 – 11.7 – 10.9 – 11.1 – 11.6
スロー瞬発戦。G1トップクラス相手に3F戦をしたらまず足りないのは明らか。ここは能力差と見ていいだろう。
新潟記念では道中端を主張して中間ドスローに落とし、残り4F戦で2着に残す内容。
小倉大賞典では、基礎スピードと持続力で早め先頭押切を計るが、強烈な末脚をもった差し馬に捉えられ3着。
ただしペースが流れ前崩れになった展開の中、先行→早仕掛け抜け出しで3着に粘る内容は高く評価できる。
このように、早めに仕掛けて基礎スピード押切を計る形がベストで、格上相手ならこの形で出し抜くしかない。(そう考えると天秋は無謀だったことがわかる)
今回阪神2200mの舞台になるが、基本的に前半は流れやすい舞台で4~5F勝負となる。
前の馬は平均ペースから粘りこむ能力。つまり持続性能がとにかく必要だが、前が苦しかった小倉大賞典で早め先頭→粘りこみができたジナンボーなら、その持続性能は問題ないと思っている。
ただし距離が若干長い気もする。距離が持てば。
ステイフーリッシュ
12.4 – 12.2 – 13.4 – 12.6 – 12.7 – 12.6 – 12.1 – 12.0 – 12.4 – 12.2 – 13.3
ミドル持続戦。3.4角で手ごたえ怪しくなったが、直線盛り返しての4着。道中徐々にポジションを上げていっていまったことが大きく、その間後ろでじっくり溜めたアリストテレス・ヴェルトライゼンデ・ラストドラフトに交わされたのは仕方ない。敗因は明確だし、この競馬で盛り返して4着なら能力の衰えは感じない。
ダンスディライト
13.0 – 12.1 – 12.7 – 13.4 – 12.6 – 12.2 – 12.1 – 11.3 – 11.3 – 11.3 – 11.9
スロー持続戦。内ラチ追走とはいえL4(11.3-11.3-11.3-11.9)で走ればラスト50mでキツくなって手前戻し後続に詰められるのは当たり前。他の先行勢が垂れる中勝ち切ったのは持続性能を評価していい。
6走前の能勢特別ではタフな馬場で前残り展開を後方から捲り差し。
5走前の日本海Sはハイペースを先行して4着に残した内容で評価。
4走前のムーンライトHはタフな馬場状態でドスロー前有利の中、後方インから追い込みアドマイヤビルゴに着差0.2秒、重賞勝ち馬のショウリュウイクゾに着差なしまで追い込む内容。
近走高速馬場のトップスピード戦でも力を見せているが、タフな馬場やレース質がベストだろう。
格上挑戦だが、ロスなく運べればチャンスはあると思う。
ダンビュライト
12.8 – 10.9 – 11.8 – 12.3 – 12.6 – 12.5 – 12.7 – 12.8 – 12.2 – 11.6 – 11.6 – 11.8
ミドル瞬発戦。後継0.5秒だが道中ラップが上がらず、結果的にダンビュライト自身が苦手な瞬発戦にしてしまった。
2年前の京都大賞典のようにペースを流して粘りこむようなスタミナを活かした走りがベスト。
去勢してから以前のような前向きさは感じられず、今回休み明けも踏まえると、以前のように淡々と流してくる可能性は低いと見ている。
阪神2200mは前半流れやすい舞台。積極的に端を主張すれば、他馬との兼ね合いでペースは上がるだろう。
ただし京都大賞典のように中間緩ませたらそこまで。
休み明けで条件が付くので、積極的には狙いにくいか。
ハッピーグリン
※劣化傾向の為チャート化不可
前走は距離が長くガス欠。
ベストは高速馬場の持続戦。
となると、開幕週の阪神2200mは良いが、JRAホームページを見る限り馬場はそこまで回復してなさそう。
そして劣化に加え長期休養明け。
狙いずらいか。
ベストアプローチ
12.4 – 12.2 – 13.4 – 12.6 – 12.7 – 12.6 – 12.1 – 12.0 – 12.4 – 12.2 – 13.3
ミドル持続戦。良馬場の方が合うだろう。不良馬場が堪えたか。
2走前は手ごたえ抜群だったが直線不利を受け7着。
巴賞はバイアス不利、函館記念は距離も忙しく持ち味のトップスピードが活かせない舞台での敗戦とこれまでの凡走に理由は付く。
ただストライド走法で機動力不足+トップスピードが高いことを考慮するとベストはアルゼンチン共和国杯の舞台。
モズベッロ
12.4 – 12.2 – 13.4 – 12.6 – 12.7 – 12.6 – 12.1 – 12.0 – 12.4 – 12.2 – 13.3
ミドル持続戦。直線壁だったが外によけてからの加速力が良かった。コーナー加速から直線スムーズに終えていれば馬券内の可能性はあったかもしれない。復調と見て良いだろう。
宝塚記念を3着しているし、後半上がりの掛かる舞台は歓迎だが、開幕週の馬場は一つ課題になる。
12月開催から約1か月で時期を考えると、稍速い程度の馬場だとは思うが、良馬場よりも雨が降って渋れば期待値は高くなる。
ラヴズオンリーユー
6.8 – 11.8 – 12.2 – 12.5 – 12.5 – 12.8 – 12.9 – 12.8 – 11.8 – 12.3 – 12.1 – 11.9 – 12.6
ミドル持続戦。スタート行きたがり後方に抑えて追走。直線追い出すところで詰まってそれまでとなった。レース全体でチグハグで着順に関しては度外視でいいが、やはり機動力必要な舞台やタフな馬場ではパフォーマンスは下がる。
オークスのパフォーマンスがこの馬の中でのベストと考えると、得意条件は高速馬場の持続戦。
TSが若干足りなく、コテコテの上がり勝負になりにくい中長距離質の持続レースが合う印象。
ストライドが広く、エリ女の捲り差しは外をスムーズに回せた分良かったが、機動力が高いという評価には繋がらない。
機動力の観点から、この舞台でも多少のロス覚悟で外をスムーズに加速したほうが良く、内で包まれたり前走のように加速部で加速できないとそれまでになるので、中~外目の枠の方が力は出せる。
それか内枠なら先行競馬が良いだろう。このメンバーならテンの速さは恐らく上位。
あとは開幕週とは言え、12月開催から1か月で馬場がどれだけ回復しているかだが、高速馬場ならあまり逆らえない。
レイエンダ
12.4 – 10.6 – 10.8 – 11.6 – 12.0 – 11.5 – 12.2 – 12.3
ハイペース持続戦。後続はミドル。追走で忙しくなり勝負にならず凡走。マイル質より2000m前後のゆったりした追走ができるレース質が良い。
ピッチ走法で機動力が高い。
ダービー卿を内のコーナリングで誤魔化し、3着に追い込んできたレースが良い例だろう。
東京で好走しているのは、トップスピードの質×ギアチェンジ能力が高いから。
勝利した2年前のように、先行してギアチェン×トップスピードで押し切るような競馬がベスト。
後方大外から追い込んだ富士Sは、前が潰れた展開にも助けられトップスピードで追い込んだ内容。
トップスピードの持続性能は低いので、後方一気の場合、富士Sのように前が崩れる展開でないと届かない。
そして、もまれ弱い点を考慮すると、後方一気は大外を回さなくてはいけない関係上ロス覚悟の展開任せ。
となるとベストの競馬は、エプソムカップのような揉まれない先行抜け出しがベスト。
今回機動力が活かせる舞台で、小頭数+先行馬少ない今回の条件はいい。
富士Sや函館記念のように追走で忙しくなるとダメなので、折り合い問題ないレイエンダなら、スローの揉まれない先行競馬がベスト中のベスト。
距離も考慮し、前半スローになりやすい阪神2000mが一番良かったが。
ただ人気はないと思うので、休み明けの状態面、展開と位置取り次第では復活まで視野に。
ワグネリアン
12.3 – 10.9 – 11.4 – 12.7 – 12.7 – 12.4 – 12.4 – 12.4 – 11.9 – 12.1 – 12.3
ハイペース消耗戦。前崩れの展開を先行し4角で手ごたえ失うのは仕方ない。ここは度外視できる。
ワンパンチ足りない堅実派。
大阪杯がわかりやすいが、内バイアスで終始インで溜め直線そのまま伸び負ける形。
上がりは使えているが、この位置取りだったらもうひと伸び欲しかったところ。
こうなってくるとスローの先行競馬しかないので、今回の小頭数+先行馬少ないこのメンバーは合うだろう。
ただしベストは機動力いらず、スピードが分散されやすいJC(東京2400m)で、2000mでもいいが、天秋ともなるとマイラー質が問われ忙しくなる。
2年前の天秋で、ラスト後方から猛追したのが良い例だろう。
溜めて長く脚を使うダービーのような競馬がベストなので、阪神2200mは機動力や溜めにくいレース質になりやすい舞台ということでベストではない。
ただ、休み明けは問題ないタイプだし、ペースがスローになって折り合えれば、メンバーレベルも踏まえ堅実に走れるだけの能力はある。
4.展開と馬場
展開としては、ダンビュライト次第にはなるが、去勢で気性が落ち着いたし、このメンバーで小頭数ならハイペースは可能性薄。
スロー~ミドル想定でイン前とれる馬は素直に加点したい。
5.最終予想
◎ 2ステイフーリッシュ
〇 4ラヴズオンリーユー
▲ 10ジナンボー
抑 3.5.6.7.9