1.コース解説・ラップ分析
六甲S 過去5年の平均ラップ
前後半3F(35.3-34.5)
12.7 11.1 11.6 12.0 11.8 11.1 11.4 12.0
中間が緩んでL3からの下り坂で急加速しトップスピードが求められやすい。
瞬発力とトップスピードに長けた馬を素直に狙っていくのが的中の近道。
枠は阪神外回りらしく内枠不利の為、上がり性能の高い好位中団に構える馬が内に入ると、ごちゃついて本来の末脚を発揮できなくなるリスクがあるのはひとつ注意。
ちなみに1~3枠から勝馬は出ておらず、複勝率もトータル12.5%しかない。
今年は雨予報で、どこまで馬場が渋るか難しいところだが、先週まで見ている感じだと路盤はしっかりしている印象。
そこまで時計の掛かるような馬場状態にはならなさそうで、そこまでパワー型を狙わなくても。という金曜段階の見解。
ちなみに当日は南風6mと強く、3.4角向かい風となるので、その影響で時計は掛るかもしれない。
①瞬発力
②トップスピード
2.全頭診断
※枠順や追い切りの評価なしで、馬の適性をフラットに表した物ですので参考程度までに。
※チャートや一致率はあくまで目安でお考え下さい。ベースは見解です。
※除外対象馬に関しては確定次第追記します。
アバルラータ
リゲルS、信越S、多摩川S、ストークSなど溜めてギアチェンジのマイル質ラップで終いの脚を堅実に使えていることから、トップスピードや瞬発力は足りるうだろう。
ただし先行力が低いので、ポジションを取れない場合、展開やトラックバイアスの助けが欲しく、物理的に追い込み切れなかったレースが続いている。
となると雨予報はプラスで、少しでも差しが届きやすい状況になれば届いても良い末の質はある。
前走は高速馬場前有利を、内枠から詰まりっぱなしで脚を使えていないので、阪神マイルの舞台なら外目の枠からの競馬が理想。
一度叩いた上積みもあるだろうし、再度期待したい。
ウーリリ
まず道悪に関しては問題ないだろう。
重馬場だったウェルカムSは道中ラップが12台まで緩み、外枠から壁を作れず折り合いを欠いた消耗による大敗で道悪が理由ではない。
勝った節分Sでも道中折り合いを欠いており、内が強いバイアスをインベタ競馬で好走。
能力の高さは伺えるが、トラックバイアス通りで評価としては難しい。
サトノアーサーに勝った昨年の六甲Sは、インで折り合いを付け、インバイアスをインで立ち回り、こちらも能力以上にトラックバイアスが向いたレースとなった。
2走前は加速部でラセットに進路カットされ、手綱を引く場面があり度外視可能。
ここで外枠から折り合えていたのは成長を感じる。
前走は溜めの効かない流れを先行し、後半全く伸びなかったことを踏まえると、溜めの効くレースを好位から抜け出すような競馬がベスト条件。
その溜めを利かすときに、いつも折り合いを欠いていたが、最近は折り合いが成長しており、マイルなら問題ないだろう。
時計が掛かる分も問題ないので、休み明けで状態が問題ないのなら逆らいずらい感はある。
ただし、ギアチェンジ×トップスピードの馬ではないので、ベスト条件ではないだろうが、折り合えば自力で対応できるレベル。
クリスティ
2走前はスローから持続性能を活かした逃げで展開が向いての勝利。
前走は気性難で暴走した分後半のガス欠なので度外視。
評価したいのは3走前。
3走前は2.3着の馬が内で立ち回る中、クリスティだけ外を回し持続力で粘り切った。
中京のコーナー角を考えれば、コーナー外の負荷はラップ的にも大きく、かなり強い内容だった。
この馬はストライド走法で、トップスピードは高くないが持続性能に優れている。
この舞台は基本的に瞬発力やトップスピードが問われるが、当日の雨とクリスティがマイペースで運び、瞬発力やトップスピードが問われなければ十分通用してもいいレベル。
セダブリランテス
ストライドが広く、当初は中長距離路線の持続質の競馬で結果を残していた馬。
今回は長期休養明けで、いきなりマイル戦はまず忙しいだろうし、適性的にもここではない。
休み明けで馬が変わっていないか?劣化などないか?など、今回この馬に関しては色んな視点から見ていきたい。
追い切り見て、問題なければ。といった評価に今回は留めるが、追い切りは平凡であった。
テーオービクトリー
ニューイヤーSは稍14質寄りになり、基礎スピードと持続性能が求められた。
溜めて決めて勝負をしたいマイル質タイプなのでここは適性外だが、それでも着差0.5秒なら内容としては悪くない。
この馬は溜めて切れ味勝負を得意としており、決め手比べになった阪神牝馬Sでも、格上相手に着差詰めているなど健闘はしている。
ただ洛陽Sで劣ったトップスピードの持続性能は、やはりマイナス材料。
後方から追い込んで甘くなったのなら分かるが、先行競馬でラスト甘くなったのは評価を落とさざる得ない。
前走もTS持続でラスト甘くなっているし、この辺りは間違いないだろう。
その前走だが、イン前有利で外枠から終始外を回される形で、枠と進路の差だったので内容は悪くない。
枠が外過ぎず、しっかりと先行出来れば十分チャンスはあるだろう。
ノーブルマーズ
前走は開幕週で内がキレイな馬場状態のなか、3.4角は進んでいかず直線入っての失速。
後半のスピード負けではなく、劣化による大敗かと思う。
馬自身かなりズブくなってきているし、外回りのここで好走するイメージが沸かない。
プリンスリターン
ストライドが広く持続性能に長けている馬。
急坂やギアチェンジ性能は高くないが、クリスティが展開を作るならチャンスはあるのではないか。と思う。
ゆったり走る馬でもあるので、ベストはロングスプリント競馬かハイペース戦。
長欠明けだが、毎回追い切りは平凡だし、それでも休み明けは毎回走れているので、展開次第でチャンスがあっておかしくない。
マイネルフラップ
前走は明らかに展開と馬場の恩恵が大きく、外回りでアーデントリーが好走するくらいバイアスは大きかっただろう。
馬郡で集中した方が良いタイプだと思うので内枠>外枠が理想。
今回もバイアスに恵まれればといったところだが、斤量増だし買い要素があまり見当たらない。
メイケイダイハード
タフさや持続性能が長所で、
今回延長ローテはこの馬の持ち味は出にくいと思うので、ハイペースになればだが、可能性としてはクリスティに誰かが絡みに行けば。
メイショウグロッケ
ピッチが速くギアチェンジに長けている馬。
スプリントで結果を出しているが、溜めの効いた京都牝馬SやユートピアSで結果を残しているように、ベストはスプリントよりも14質やマイル寄り。
マイル路線では基礎スピードがあるので、14質~マイルならうまいこと溜められると思う。(となると高松宮記念で見たかったのだが)
例年通り、溜めてギアチェンジが求められれば適性的に高くなるのだが、クリスティやウーリリ、プリンスリターンなどがその展開にはしたくないはずなので、ある程度後半流して持続質にしてくるだろう。
ただし、基礎スピードのある馬なので、マイルで多少流れても対応は可能だと思う。
また持続力に関してだが、TS持続は足りないものの、8割程度の持続性能は持ち合わせており、それを評価できるのは2走前のセントウルS。
ダノンスマッシュはともかく、左回りのミスターメロディに先着し、持続性能の高さを見せた。
今回休み明けだが、もともと高松宮記念を目標にしていただけ合って、追い切り内容は問題ない。
休み明けも苦にしないタイプで、バイアスが前なら尚面白い。
メジェールスー
マイルでは力不足。
ここは軽視。
ラセット
後方一気でバテ差しが効きやすい1400m質のレースが合うと思う。
溜めての競馬だと物理的に後方からでは届かないのは、前走のリゲルSを見ての通り。
マイルだと2走前のように前傾戦でハイペース寄りになった方が良い。
そしてベストは右回り。
2走前の中京ではL1付近で逆手前でふらつき伸び切れず、過去にもう1つ左の中京でやっているが手前変換はスムーズではなかった。
ちなみに京成杯AHでも直線手前が変っているが、ぶつけられバランス崩しての変換なので右回りによるものではない。
今回も展開が速くなるなら、当然追い込めていい馬だが、逃げ馬不在で候補としてはクリスティ。
この馬に誰かが絡みに行けば、ハイペースの可能性はあるが。
リュヌルージュ
とにかくキレない代わりにスタミナ豊富な馬。
中山牝馬Sのように早めに動いて粘り込む競馬が理想。
タフな七夕賞は、のめったり躓いたりとチグハグだったので度外視可能。
中山金杯は後半TSが問われた中で、直線入り口追い出すタイミングでヒシイグアスに進路カット。
ただし、後半TS質が問われているので、進路カットがなくても負けていただろう。
今回トップスピードが取れれる外回りは合わないし、雨の影響はどこまであるかだが、先週見てる限り路盤がしっかりしているのか、渋っても馬場はそこまでタフにはならないだろう。
当日の雨次第だが、この馬のベスト条件とはいかないか。
レッドヴェイロン
今年結果は残せていないが、東京新聞杯は直線詰まりイン前有利を外差し。マイラーズCは完全に調整不足と理由は付く。
米子Sは馬に行く気がなく後方からで、直線もスムーズさを欠き大敗。使い詰めの影響もあったと思う。
中日新聞杯は休み明けで延長となりトップスピードが問われる展開。
距離と休み明け+トップスピード戦というのが理由だろう。
前走は基礎スピードで足りずと、適性面で劣った内容だった。
今回外回りはプラスだし、一致率は低いが雨でトップスピードとギアチェンジが問われないレースになればこの馬に向く。
状態次第では巻き返し可能と判断する。
ワールドウインズ
宇佐特別は、後続が緩んだためL2(11.3秒)は計測されたが、評価ポイントはそこではなく機動力性能。
前走の関門橋Sでは、コーナー外だが馬場やラップ的に外の不利はそこまでなかった。
とはいえ機動力を活かした競馬で、その点では評価できる内容。
機動力を武器にするタイプで小回り→大箱に替わるのはマイナス要素。
とはいえ、TS質のレースやタフなレースにも対応できるポテンシャルの高さはあるし、このメンバーなら対応してきても不思議ではない。
3.展開と馬場
展開はミドル前後を想定。
道悪も合わさりギアチェンジやトップスピードが問われにくいレースとなるだろう。
ポジションを取れる馬で、道悪に対応可能な馬を狙っていきたい。
4.最終予想
◎ 3メイショウグロッケ
〇 1クリスティ
▲ 5ワールドウインズ
☆ 7,13
抑 2.4.11