1.コース解説・ラップ分析
前後半3F(35.4-36.1)
12.4 11.1 11.8 12.0 12.1 11.9 12.0 11.9 11.9 12.2
函館記念で前走巴賞1.2着馬が(0-0-1-14)と全く結果が出ないのは、函館2000mは下り坂スタートで初角まで長いので、前傾質のタフなレースになる一方、函館1800mは平坦スタートでコーナーまで短く、後傾戦の後半スピード寄りのレースになりやすい。
よって、どちらも持続力や機動力などは求められるが、後半の上がりの掛かり具合からスピードorタフさという点で求められる適性が異なる。
したがって巴賞凡走組を狙うと良く、データでは巴賞6~9着の馬は(1-2-1-11)と巻き返している。
つまり巴賞組なら、函館記念が展開フラットの場合、前でスピード負けした馬が巻き返し、函館記念がハイペースになるのから、後方から差し届かずキレ負けした馬などを狙うと良い。
求められる適性としては、小回りに対応する機動力と後半上がりが掛かるのでタフさが求められる。
また、枠に関しては内枠有利。内を立ち回れる先行馬、内で溜めインを突ける好位差し馬が好走しやすいコースでもある。
1~4枠(8-8-4-59)
勝率13.5% 連対率27.1% 複勝率33.8%
5~8枠(2-2-6-70)
勝率2.8% 連対率5.7% 複勝率14.2%
ただし、例年Bコース替わり初週に行われていた函館記念だが、今年はAコースのまま行われるので、内が使える状況なのか当日の馬場は確認が必要。
2.想定される展開&馬場の適性予想
①持続力
②機動力
③タフさ
3.全頭診断
※適性チャートは当日朝までに更新します。
1枠1番 カフェファラオ
芝という点では未知な要素だが、
マイル路線で結果を出してきた馬だけに2000mで最高ハンデの
この馬は揉まれ弱いが砂は被れるのが特徴で、フェブラリーSでは
今回最内枠を引いてしまったのはマイナス要素で、ハンデ込みで考えると人気ほど変える材料は。といったところ。
揉まれず番手が取れれば、あとは芝をクリアできればチャンスあり。
1枠2番 ハナズレジェンド
年齢による衰えでスピードは劣化してきた印象。
前走都大路Sは伸びる内を後方から差し込んでの着差0.3秒5着。
L3(11.4-11.2-11.9)では差し届かなくて仕方ないが、それでも上がり最速をマークし、叩き台のつもりだったのか直線まともに追っていない。
函館記念ではトップスピードは求められないし、今回絶好枠の内枠確保。
ポジションが取れない馬だけに展開の助けは必要ではあるが、後方からイン突きでハマればチャンスはあっていい。
2枠3番 ワールドウインズ
ルーラーシップ産駒ながらピッチに寄った走りをする馬で、
3走前は後方差し有利で先行馬が消耗する展開で理由は付くし、
前走巴賞に関しては、馬群での揉まれ弱さが出た形だろう。
道中〜直線まで囲まれっぱなしで、
過去に勝ってきた関門橋S、宇佐特別、
今回内枠を引いてしまったので、前走同様揉まれるリスクは考慮しないといけない。
2枠4番 アイスバブル
目黒記念を2年連続好走しているように、この馬の特徴はワンペースで走れる持続性能にある。
昨年の目黒記念では、馬郡から抜け出せるところで抜け出せず、それでも脚を最後まで使っての2着と、ワンペース持続性能を改めて伺える内容であった。
近走全くではあるが、基本的に速い上りが求められる展開ではスピード足らずで負けてしまう。
メトロポリタンもL3(11.4-11.4-12.0)と11秒台のスピードに対応できず、目黒記念は超ドスロー前有利の瞬発戦で後方から出番なしと仕方ない内容で理由は付く。
今回久々の小回りとなるが、機動力面では劣り、ワンペースタイプで基礎スピードも少し足りないとなると、後方から前崩れの展開を狙う可能性が一番合うだろう。
函館記念は前傾質になりやすく、ハイペースになれば差しも決まる舞台なので、イン前が垂れる馬場や展開の助けがあれば差し届く可能性は考慮したいが、今年のメンバーだと昨年ほど流れない可能性も考慮したい。
3枠5番 ジェットモーション
3枠6番 タイセイトレイル
揉まれ弱く、
仮に捲れても、函館記念はインを立ち回った馬に利が働くレースでもある。
それを踏まえると適性面で押し辛さのある馬。
4枠7番 ドゥオーモ
機動力がありタフな舞台を好むタイプ。
昨年はハイペース後方差し展開にはなったものの、後方インから機動力を活かしての好走で適性の高さを見せた。
前走は巴賞らしいスロー前有利の展開を後方から差し遅れと、ドゥオーモらしい負け方で、むしろ好まない休み明けで昨年同様叩き台としか考えていなかった巴賞を、ラスト上がり2位の脚を伸ばし着を詰められたのは昨年以上の内容で高評価。
叩き良化型で昨年同様のローテで挑み、昨年以上の内容を消化。
斤量53の恩恵もあり、先週は雨で時計が掛かったので、函館の馬場で今週再度高速に戻ることは考えづらい。
ハイペース寄りになれば昨年同様インで溜めて一発ある。
4枠8番 トーセンスーリヤ
先行力と機動力が最大の特徴で、それが活かせる内回りや小回りの舞台は合う。直線が長い舞台でもストライドを伸ばせる馬で持続力戦にも対応可能。
昨年の新潟大賞典は、L3で最速が踏まえれ直線ラストはある程度上がりの掛かった持続戦になった点、L3最速地点で機動力が活きた点、イン前バイアスだった点などが好走理由かと思う。
この通り、先行力と立ち回りでアドバンテージが取れる馬でもあり、長く脚を伸ばせる馬でもあるので、様々な舞台に対応できるバランスの取れた馬。
不安点としては、爪の不安や極端に速いスピードは出せないので、高速馬場よりもタフな馬場でパフォーマンスを上げる馬。
前走はタフな消耗戦になってしまい負けた形で適性外だったが、相手はサンレイポケット、ポタジェ、サトノソルタスと着差0.1秒でボッケリーニに先着したのであれば評価されるべき内容。
内の馬場が極端に悪くなければ、先行力と立ち回りで巻き返しは十分期待できる。
5枠9番 サトノエルドール
5枠10番 マイネルウィルトス
6枠11番 ディアマンミノル
ピッチ寄りの走法でタフなパワーやスタミナが求められる展開や条件がベストだろう。
長く脚を使うようなロンスパ系の適性ではなく、上がりの掛かるタフな消耗質寄りのレースを後方から差すようないイメージ。
トップスピードでは、メトロポリタンSで上がり33秒台が恐らく限界値。
適性条件外でメンバー揃ったメトロポリタンSでこれだけやれれば自力の証明だし、目黒記念は展開不利と4角挟まれたところに敗因を求めて良い。
今回のタフな消耗質寄りの持続力が求められる函館記念の適性は悪くない反面、短縮良馬場は少々忙しくなる。
雨で渋ってくれれば適性圏内には入るが、当日の馬場は良さそうで、枠も外めで誤魔化しが難しいところに入ってしまった。
6枠12番 アドマイヤジャスタ
7枠13番 ワセダインブルー
7枠14番 マイネルファンロン
8枠15番 バイオスパーク
好走した函館記念も福島記念も、インを追走しイン突きと、機動力を最大限に活かした競馬で好走をしてきた。
速い脚は使えず、ピッチ走法なことからも、内回りや小回りで時計が掛かる条件がベストだろう。
福島記念でも、テリトーリアルやウインイクシード相手に直線逆手前での勝利と自力の証明はしてきている。
近走は結果が出ていないが、どれも外枠からの競馬で内を立ち回れなかったり、新潟大賞典は外回り、中山記念は後半トップスピード寄りで適性外、小倉大賞典は4角進路カットと理由は付く。
パワーのいる洋芝+小回りタフ+内有利の函館2000mはベスト条件。
ただし今回枠は大外枠で、この馬の長所が活かしずらい枠順にはいってしまった。
8枠16番 レッドジェニアル
ストライドが広く持続性能に長けている反面、機動力やギアチェンジには欠ける。
ただ能力面は高いものを感じる。
評価したいのは昨年の鳴尾記念。
内を立ち回ってイン突きした内容でバイアスが内にあったので、一見強そうには見えないが、レッドジェニアルはコーナー詰まり十分にコーナー加速が付けれない状態で直線入り。
ストライドが広く機動力やギアチェンジに欠けるため、コーナーで詰まる不利は相当大きく、それでも勝ち馬に着差0.1秒と詰めた内容は高く評価している。
ちなみに勝ったパフォーマプロミスは内を器用に立ち回り機動力を十分に活かせたし、2着ラヴズオンリーユーは外からスムーズにコーナー加速を付けての2着。
それを踏まえるとレッドジェニアルはだいぶ強い内容で走り切っている。
前走は長期休み明けに加え、適性外の短縮+トップスピード戦と理由は付く。
ベストはストライドを活かして長く追い込める大箱の4~5F戦だが、鳴尾記念くらい走れれば自力と持続性能でカバーできる可能性はある。
今回枠は外なので、差しの決まる展開やバイアスがあれば巻き返しはあっていい。
4.最終予想【★★★☆】
◎ 8トーセンスーリヤ
〇 14マイネルファンロン
▲ 5ジェットエモーション
☆ 7ドゥオーモ
△ 2ハナズレジェンド