回顧【日経賞・高松宮記念】

1.日経賞

ラップ
(37.5-34.9)

7.1 11.6 12.3 13.0 12.5 12.8 12.8 12.5 11.7 12.1 11.8 11.3 11.8
ドスロー瞬発戦。緩んだ為に直線ではTSが求められた。

トラックバイアス
キックバックが多かったので馬場は荒れ始めているが、展開含めイン前が強く、インで立ち回った馬のワンツー。ワールドプレミアは4角射程圏と、直線で前にいないと難しいレースとなった。

1着 ウインマリリン
イン前バイアスをその通りに立ち回った有利はあったが、それができるのがこの馬の強み。一線級の能力を持っているか?と問われると疑問だが、それを補える競馬の上手さを持っているので、今後もバイアスや展開に恵まれる条件であれば無条件に狙ったほうが良い。それだけの立ち回り性能と万能性能はある。

2着 カレンブーケドール
スタンド前でオセアグレイトに被され折り合いギリギリも、その後は馬郡で集中した走りをできた。やはり前に壁を作って馬郡で集中したほうが良い馬で、今後も内枠という条件はほしい。好位のインで立ち回ったがラスト足りていないように、やはりTSでは決め手不足。

3着 ワールドプレミア
ずぶい馬を石橋が動かせるか疑問だったが、3.4角捲って射程圏に入れることができたのは収穫。外からの競馬でバイアス不利だが、持続性能とポテンシャルの高さを見せたレースであった。内なら着順が上がっていたかもしれないが、この馬のストライドとギアチェンジを考えると、外をスムーズにコーナー加速する方がよく、馬にとってはバイアス不利でもこの形がベスト。悲観する3着ではない。

その他不利馬
展開不利:後方待機馬
・ウインキートス:3角でカレンブーケドールの進路カットをくらい、馬とラチに挟まれ後退。
・ゴーフォーザサミット:後退したウインキートスの煽りを受ける。
・ヒュミドール:後退したウインキートスの煽りで手綱を引き減速。ただし3角入り口で加速部ではないため不利度は低い。

総括
能力の高い馬がそのままバイアスに乗っかって。といった内容で、各馬評価に困るレース。そのなかで評価したいのはやはりワールドプレミアか。ウインマリリンに関しては立ち回り性能と万能性でバイアス有利を受けやすい馬質。カレンブーケドールに関しては、内枠と決め手不足。と全頭診断で評価した通りのレース内容で、今後もこの辺りに着目して予想をしていきたい。

 

 

2.高松宮記念

ラップ
(34.1-35.1)

12.2 10.7 11.2 11.5 11.6 12.0
当日の馬場状態を踏まえると、前半は結構速いペースで追走能力(基礎スピード)は求められた。後半は減速ラップとなり、スピードよりも持続力と自力比べとなった。

トラックバイアス
トラックバイアスなし。直線向かい風(推定4m)で、やや先行有利なバイアスだが、レースへの影響はあまりなかったと考えられる。

1着 ダノンスマッシュ
予想文引用「この馬はとにかく追い出しがスムーズか否かでポテンシャルの発揮具合がピンパーになると思っている。」と書いたが、直線入りで前が壁もすぐ前が開き加速して突き抜けた。もともとポテンシャルの高い馬で、スムーズに加速が付けられれば相当強い。今後もこの点に関しては課題だが、能力を出し切れる状況下ならスプリンターズSの方が適性は高いので、スプリントG1完全制覇も十分考えられる。

2着 レシステンシア
キャスでも言ったように、内のセイウンコウセイがやはりネックだった。ポジションを取れず厳しい競馬となったが、やはり道悪に対応するパワーと持続性能は相当高いものを持っている。道中追走が求められた点もこの馬にとってよかっただろう。とにかくTSが求められないマイル以下なら今後も上位争い可能。

3着 インディチャンプ
福永の騎乗が上手すぎた。ラスト1F半辺りで逆手前→甘くなったのは全頭診断の見解通り使える脚が短いので想定内。つまり少しでも外を回した瞬間4.5着だった可能性が高く、スタート決めてインを確保した好騎乗あっての好走。今後も枠と並びには要注目したい。

その他不利馬
先行馬:展開不利
・ダノンファンタジー:展開不利+馬場不向き。スプリント戦でも基礎スピード前受けの形(この馬のベストな形)を取れたのは評価すべきで、基礎スピードが問われる舞台の良馬場替わりで十分狙っていける。
・ラウダシオン:折り合い欠く
・セイウンコウセイ:直線逆手前
・ライトオンキュー:折り合い+鼻出血(馬は鼻で呼吸するので、鼻出血によるパフォーマンス減は大きい)
・サウンドキアラ:予想でも書いたように決め手不足。なので、ある程度ポジションや展開の助けが欲しい馬で、終始大外を回し続けて3着馬と着差0.3秒6着なら十分能力の高さは示している。ポジションを取りに行ける条件なら十分狙える。

総括
結果的に中団後方で構えた馬の自力比べとなった。各馬考察は上記の通り。

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