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1.コース解説・ラップ分析
前後半3F(35.9-34.3)
12.7 11.3 11.9 12.1 12.5 12.2 11.8 11.2 10.9 12.1
前半スローの後傾ラップから、中間はコーナー角が厳しい+上り坂でラップが緩み、後続が溜められる状況になってしまう為、逃げ馬には厳しいコースである。
実際に過去10年で(0-0-0-10)と壊滅している。
基本的に中間一息ついて、L5からの下り坂で徐々に加速し、L3~L2で最速ラップ(馬場次第では10秒台)となるので、トップスピードに加え持続力が求められる舞台ではあるが、ギアチェンジが全く必要ないわけではないので、トップスピード戦に柔軟に対応できるタイプが望ましい。
2.想定される展開&馬場の適性予想
先週は天候悪化により、馬場コンディションが悪く、土日通して時計の掛かるタフな馬場で、直線内は荒れ外有利の前残り。
主に先行馬が直線馬場の良いところを選べるため、ポジション的に前が有利になってしまう状況が続いている。
今週馬場は回復するだろうが、あれ具合から見て高速化は想像がつかず、平均~良くて稍速い程度だろう。
展開的には、マイスタイルが楽に行けるメンバー構成なので、この馬が後傾ラップの平均ペースで逃げるのが濃厚だろう。
仮にもマイスタイルが逃げられないのであれば、テンの速さ的にトーセンスーリヤ、ダノンマジェスティ、ポタジェ辺りが押し出されて端を切る形が濃厚で、どこに転んでもスロー寄りの後傾戦が濃厚。
これらのことを考えても、ある程度ポジションの取れる馬にアドバンテージがあるだろう。
先行~中団で持続性能の高い馬に適性がありそうで、馬場の時計の掛かり具合でトップスピードがどれほど求められるのか、といったところ。
土曜の馬場は予想通り荒れたタフな状態だったので、タフな馬場を苦にせず、直線で馬場の良いところに出せる先行~好位を確保できる持続質の馬を狙っていきたい。
ちなみに、タフな馬場とはいえ土曜メインでは後半10秒台が刻まれているので、スローならトップスピードが求められる。
①持続力
②トップスピード
③瞬発力
3.全頭診断
※適性チャートは当日朝までに更新します。
1枠1番 ボッケリーニ
この馬はピッチ寄りの走法でトップスピードの使える脚はさほど長くないが、8~9割程度の脚を持続させる能力に長けた馬で、小倉日経のようなロングスプリント的な脚を使えるタイプだと思う。
2枠2番 サンレイポケット
ストライド走法で持続力に長けた馬で、トップスピードの質も新潟記念で対応しているように、そこそこのものを持っている。
ただし、3着と負けているように、トップスピードに秀でたタイプではなく、スピードの持続性能に秀でた馬。
つまり高速馬場のトップスピード比べでは足りなくなるが、今の高速でない新潟馬場はマッチするだろう。
4走前のアルゼンチン共和国杯は、向正面で数回ぶつけられる+直線馬場の悪い内を通ったことだろう。
ぶつけられながらも我慢は効いていたし、トラックバイアス不利も踏まえ評価して良い5着だったと思う。
3走前の日経新春杯は、直線進路を探しながらで結果4着だったが、持続力比べで後続は離しており内容は悪くない。
前走も後方からとなり直線でも進路を探しながらだったが、最後に脚を使って着差0.2秒に詰めているように、毎日王冠以降重賞で好走できていないが力は証明してきている。
鮫島騎手乗り替わりで、好位中団のポジションが取れるなら、持続力を活かして馬券内に追い込めるだけの能力はあるし、高速馬場ではない今の新潟もマッチするだろう。
斤量55も踏まえ、上位争いを期待したい。
3枠3番 バスカヴィル
芝ではスピード足りず、相手強化も踏まえ軽視。
3枠4番 トーセンスーリヤ
機動力やタフさが特徴で、スピードタイプの馬ではない。
昨年の新潟大賞典は、L3で最速が踏まえれ直線ある程度上がりが掛かった点と、機動力がアドバンテージになった点、イン前バイアスだった点、持続力を活かせた点などが好走理由だろう。
先行できアドバンテージが取れる馬ではあるが、後半スピード質にならないのが第一条件だろう。
その点、高速馬場でないのはプラス要素で、後半時計が掛かれば前目から粘り込めるだけの能力はある。
前走は向こう正面に10m以上の強い追い風は吹いていたが、不良馬場で前傾4.6秒は速すぎるし、直線でも逆手前でヨレヨレとオーバーペースによるガス欠と捉えて良いだろう。
高速馬場よりも時計の掛かるタフな馬場を好むので、前日の馬場を見て最終的には判断したいが、展開的に後傾戦濃厚なので、後半11秒台前半が刻まれるような平均的な時計が出る馬場であれば、自ら逃げて後続に脚を使わさせ上がりの掛かる展開に持ち込む競馬が理想だが、テンのスピードはマイスタイルが上。
4枠5番 ムイトオブリガード
4枠6番 ヒュミドール
5枠7番 ハッピーアワー
自力不足で相手強化。
ポジション的なアドバンテージも取れない今回は軽視したい。
5枠8番 バイオスパーク
好走した函館記念も福島記念も、インを追走しイン突きと、機動力を最大限に活かした競馬で好走をしてきた。
速い脚は使えず、ピッチ走法なことからも、内回りや小回りで時計が掛かる条件がベストだろう。
3走前の福島記念でも、テリトーリアルやウインイクシード相手に直線逆手前での勝利と、そこを見せていない。
近走は結果が出ていないが、どちらも外枠からの競馬で内を立ち回れなかったり、2走前はトップスピードが求められ、前走は4角進路カットと満足に競馬出来ていない。
ただし、ベストが内回りや小回りで、使える脚も長い方ではないので本質的に新潟は適性外。
今回枠は真ん中で、並び的に好位のインは取りずらいだろう。あまりプラスになる枠順ではない。
得意条件で巻き返しを期待しているし、トップハンデなのも踏まえ今回は見送る方向で。
6枠9番 サトノエルドール
ストライド寄りの走法で迎春Sのように長い脚を持続するのが武器だろう。
ギアチェンジは走法的にも得意ではない印象で、3走前のギアチェンジ戦ではヒシイグアスに離された。
中山でも好走歴を持つ馬だが、ベストは広いコースの持続戦かと思う。
前走はスタート出遅れるも、初角で先行勢が逃げ馬を追いかけず控えたところをポジションを取りに行った好騎乗。
過去の成績を見て分かるように、この馬が3勝クラスを勝ちきれなかった理由には出遅れ癖が大きく関わっている。
これを考慮すると、前走が好騎乗に助けられた感は否めず、あまり高い評価はしずらい。
ただし、適性的には直線長いコースで持続力が問われる今回は向くので、先行出来れば。
6枠10番 ポタジェ
上がりの掛かるタフなレースを先行して押し切ってきた馬だけ合って、タフさやスタミナに特化しているタイプかと思う。
掻き込み系の走法ということもあり、時計の掛かる重い馬場でパフォーマンスを上げてくるタイプ。
先行力もあり崩れないのが特徴な一方、重賞クラスで上がり勝負になるとキレ負けする可能性は十分考えられる。
今回タフ馬場なのは歓迎だが、展開はスロー~ミドル濃厚で、良馬場なら後半上がりが求められる可能性はあるので、そうなるとキレで足りなくなりそう。
ポジション的なアドバンテージを活かせるので、好走する可能性もあるが、勝ちきるまではどうか?といったイメージではある。
7枠11番 ダノンマジェスティ
速い脚は使えず、後半スピードが求められた青葉賞でキレ負けしたことからも判断できる。
速い脚が使えない持続質のタイプで、ムジカやポタジェと接戦を演じたように、先行からの粘り込みがこの馬にとってベストだろう。
ゲートさえ決まれば、先行出来るだけのテンの速さはあるのでスタートは重要。
枠的には内にポタジェ、トーセンスーリヤ、外からマイスタイルが来るので、ある程度外を回されるロスは考慮したいところ。
7枠12番 ニシノデイジー
速い上りを出すというよりか、タフな馬場で追い込んでくるようなタイプで脚はそこまで速くない。
この馬の特徴は、なんといっても折り合いが課題で、前走は2F短縮をインで追走し折り合えたが、今回2F延長するのは折り合いという点で課題だろう。
今回外枠になってしまい、前に壁を置くならかなり下げる競馬が強いられる。
やはり馬郡で集中させたいし、前有利のアドバンテージを考えても今回は見送る予定。
8枠13番 マイスタイル
ピッチ走法で、先行して小足を使って抜け出すような競馬が良く、直線が長い舞台はあまり合わない印象。
単騎で行けるだけのテンの速さはあるので、逃げてどこまでだが、今のタフな新潟では少々手を出しずらいタイプ。
幸いにも、今回外枠から単騎で行けそうなのは、揉まれ弱いマイスタイルにとっては大幅プラスではあるし、追い切りで攻めたときしか動かないので、調整過程的にも問題はないが。
単騎で行ってどこまで粘れるか。難しいところではある。
買っても抑えまで。
8枠14番 サトノソルタス
ストライド走法で持続力に長けており、トップスピードがそこまで高くないことも踏まえて、スピードを分散させられるロングスプリント的なレースが合うだろう。
ストライドが広いことからも、詰まることは致命的で、前走直線詰まって勝負になっていないため度外視可能。
2走前はイン前バイアスを終始外を回し、コーナー角厳しい中京の遠心力的な負荷も3.4角で受けている。
ただそれでも最後まで脚は伸ばせており、やはり持続性能は高いと思われる。
間隔を空けた臨戦でポテンシャルを発揮してくる馬でもあるので、今回の休み明けは問題なく、新潟という舞台も持続力的な観点からも合うだろう。
直線で馬郡もバラけやすいため、前走のような詰まるリスクも回避できる。
課題は、決め手不足なのである程度ポジションを取りたいのだが、今回あまり先行意識がない秋山騎手乗り替わりで、積極的に行かない限り馬のテンでは中団後方のポジションが濃厚。
それだと追い込み届かないイメージは想定しておいた方が良い。
前崩れの展開は今回想定しずらく、適性はあるがバイアスや展開、またはポジション的な後押しが欲しい一頭。
この枠からだとポジション取りは難しい印象で、詰まるリスクはないので、自力でどこまで。
4.最終予想
◎ 10ポタジェ
〇 2サンレイポケット
▲ 1ボッケリーニ
☆ 13マイスタイル
△ 9サトノエルドール