札幌記念 2021【全頭診断+適性チャート】

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この記事では札幌記念を適性チャートを使用して全頭診断していきます。
よろしくお願いします。

 

1.コース解説・ラップ分析

まず前提として、札幌競馬場は同じ北海道洋芝でも函館競馬場とは求められる適性が違い、小回りで機動力が問われタフさが求められやすい函館と、コーナー角が緩くて機動力が求められずスピードの持続性能が求められやすい札幌で求められる適性が真逆となるので、同じ洋芝でも適性は全く違うことを覚えておきましょう。

また、東京と右左回り直線の長さなど違うものの、コーナー角の緩さなど東京との類似点もあり適性がリンクりやすいのも特徴。

過去10年の馬券内の馬30頭中24頭が東京芝で連対経験ありと、実績の裏付けも取れる。

札幌2000mは前傾質のレースになりやすく、後半は上がりが掛かるレース質で瞬発力よりも末脚の持続力が求められるコースで、上がり最速が過去10年で複勝率84.6%と高く、持続力と決め手は重要事項。

 

 

2.全頭診断

※除外対象馬に関しては確定次第追記します

 

アイスバブル

目黒記念を2年連続好走しているように、この馬の特徴はワンペースで走れる持続性能にある。

昨年の目黒記念では、馬郡から抜け出せるところで抜け出せず、それでも脚を最後まで使っての2着と、ワンペース持続性能を改めて伺える内容であった。

近走全くではあるが、基本的に速い上りが求められる展開ではスピード足らずで負けてしまう。

メトロポリタンもL3(11.4-11.4-12.0)と11秒台のスピードに対応できず、目黒記念は超ドスロー前有利の瞬発戦で後方から出番なしと仕方ない内容で理由は付く。

この馬の得意条件は上記のようにワンペースで流れ続ける持続戦か、ハイペース展開のレース。

ワンペースで走れる馬は上がり差で縮められない欠点はあるが、逆にハイペースでは脚色衰えず前で粘れたり、前が垂れたところを後方から差したりできるので得意な展開となる。

その証明となったのが前走の函館記念。

ハイペースとなりこの馬の追い込みがハマった形。

勝ち馬との着差は、包まれて追い出しが遅れてしまった部分なので、スムーズならもっと着は縮められたし自力の高さは証明した。

ストライドの広さと器用さが欠ける点から、函館ではなく札幌で待っていたので、函館記念で好走されたのは誤算中の誤算だが、適性ではワンペースになり機動力が求められない札幌の方が向く。

前走時も状態がかなり上向いていたとのことで、滞在競馬も良い方向に向くだろう。

 

 

ウインキートス

時計の出る高速系の馬場でパフォーマンスを上げるタイプ。

基礎スピード的に中長距離の先行競馬がベストかと思うので、今回の淡々と流れる2000mというのは課題。

目黒記念は超ドスロー前有利で参考外、日経賞は3角で大きな不利を受け度外視と、昇級してからは評価が付けづらい内容。

ただし相手強化で定量戦斤量増となるので、適性条件から若干外れる今回は少々買い要素に欠ける気がする。

展開など大きく有利に働けばといったところか。

 

 

サトノセシル

前走クイーンSは格上挑戦+定量戦での3着と十分評価していい内容。

展開はハマったが、先行出来ず後方で折り合いを欠いていた。

その分の差もあるだろうが、それでも上がテルツェット・マジックキャッスルなら評価は高い。

夏に入って状態が良く、今回更に格上挑戦となるがここに来てルメール乗り替わり。

折り合いさえ何とかなればチャンスがありそうな一頭。

 

 

 

ステイフーリッシュ

ストライドが広く持続性能は高いが、瞬発力やトップスピードに欠けるタイプで勝ち切れない典型例。

とは言え、これまで強いメンバー相手に引けを取らず結果を残してきているのは能力の裏付け。

京都大賞典は決め手比べになりながらも早め先頭で粘りこみ5着は十分だし、AJCCは道中ポジションを上げた分の消耗が後半にきた形と理由は付く。

京都記念では自力の高さを発揮しラヴズオンリーユーに着差0.2秒なら十分な内容で自力は証明済み。

札幌なら瞬発力は問われないし、平均ペースで淡々と流れるロングスパート戦なら、この馬がスピード不足になる可能性は低い。

決め手に欠ける分勝ちまで考え辛いが、2.3着なら十分可能性はある。

 

 

ソダシ

先行力を活かした立ち回りが武器で、ポジションを取って抜け出す形で好走を続けてきた馬。

札幌2歳Sではハイペースを先行押し切りレコード勝ちと、自力と持続性能の高さを証明したレース内容で後続がバスラットレオン、ユーバーレーベンなら相手関係的にも評価できる。

桜花賞は基礎スピードと持続性能の高さで勝利と、かなり万能な適性を持っている馬。

オークスは前半掛かり気味に先行し、差し有利の展開となってしまい敗因は明確。それでも着差0.6秒に残せたのは自力の証明。

マイル~2000mで隙があるとすればトップスピード性能。

これに関してはそこまで高くないので、G1級相手に3F瞬発戦ではキレ負けする可能性はあるが、札幌記念の舞台であればワンペースに流れロングスパート寄りの持続性能が求められるので、ソダシの苦手な部分が問われる可能性は極めて低い。

一点気になるのは、基礎スピード的にベストがマイルの可能性。

ただし2000mは守備範囲で、オークスからの短縮ローテも良いので大きくマイナス要素としては捉えないが、ベストかと問われると少々疑問。

あとは自力が通用するかどうかだろう。

 

 

ディアマンミノル

トップスピードでは、メトロポリタンSで上がり33秒台が恐らく限界値。

適性条件外でメンバー揃ったメトロポリタンSでこれだけやれれば自力の証明だし、目黒記念は展開不利と4角挟まれたところに敗因を求めて良い。

この馬はピッチ寄りの走法でタフなパワーやスタミナが求められる展開や条件がベストだろう。

長く脚を使うようなロンスパ系の適性ではなく、上がりの掛かるタフな消耗質寄りのレースのレースに適性がある印象。

となると前走の函館記念が適性的にもハンデ的にも、枠以外は条件が揃った内容だった。
条件的な上積みはなさそうで、少々厳しめの評価としたい。

 

 

トーラスジェミニ

基本的には巴賞やディセンバーSのように、前半スロー→中盤から流して持続戦に持ち込む競馬を得意としているが、函館記念や東風S、エプソムカップのような消耗質のレースでも高いパフォーマンスを発揮できるタイプ。

つまり道悪タフなレースか、ハイペースで後続をバテさせて粘り込む形が理想。

安田記念の5着に関しては、中距離馬が活躍しやすい馬場ではあったが、これはマイラー~14質のような前半の基礎スピードがアドバンテージにならず、後半長く脚を伸ばせる中距離馬でも足りてしまう馬場状態だったのが、今年の東京マイルだったと思っているので、番手から5着に残した内容は単純に自力の高さと捉えても良い内容。

七夕賞は直前の雨も含めた消耗戦となり条件が揃った。

今回のロングスパート戦は対応可能だが、馬場が渋ったりバイアスが向いたりと何か後押しは欲しい。

 

 

バイオスパーク

好走した函館記念も福島記念も、インを追走しイン突きと、機動力を最大限に活かした競馬で好走をしてきた。

速い脚は使えずピッチ走法なことからも、内回りや小回りで時計が掛かる条件がベストだろう。

福島記念でも、テリトーリアルやウインイクシード相手に直線逆手前での勝利と自力の証明はしてきている。

近走は結果が出ていないが、どれも外枠からの競馬で内を立ち回れなかったり、新潟大賞典は外回り、中山記念は後半トップスピード寄りで適性外、小倉大賞典は4角進路カットと理由は付く。

前走はパワーのいる洋芝+小回りタフ+内有利の函館2000mはベスト条件。

大外枠からだったが、スタート決めて道中は外を回されず脚を溜められたので力を出し切ることが出来た。

今回はベストな条件から外れ相手強化と、条件的な上積みは見込めない点がどうか。

 

 

ブラストワンピース

昨年の大阪杯がトップスピードで足りなかったように、トップスピード瞬発力戦になった天皇賞秋は適性外。

トップスピードや瞬発力が低く、逆にタフさや持続力を武器にする馬なので、とにかく上がりの掛かるレースを得意としている。

2年前の有馬記念を勝ったように上がりの掛かるタフな条件がよく、その点は向きそうではある。

前走の鳴尾記念は後方イン差しで離された3着となったが、スロー前有利だったし、距離ロスをなくしたとはいえL4(11.5-11.1-11.1-11.9)ではブラスとワンピースのトップスピードでは足りるわけないので、むしろ心房細動の長期休養明けでよく走れた内容で評価を落とす必要はない。

札幌記念は2年前に勝っている舞台ではあるが、距離が少々短いので忙しい競馬になってしまう点は頭に入れておきたい。

上がりが掛かれば掛かる分だけ可能性は増すだろう。

前走内容からまだまだ走れると思うので、オッズが舐められるようなら軽視はしたくない。

 

 

ペルシアンナイト

この馬の得意条件は溜めの効くロングスプリント戦。

昨年の幌記念や富士S、毎年のマイルCSでしっかり脚を使えているが、1400質の基礎Sが問われた安田記念では弾けず。

前走の鳴尾記念は出遅れから折り合い欠き、バイアスが強く前に出たために自力で劣った内容ではない。

2.3走前も苦手な道悪で力は出し切れておらず、いずれも自力負けではないので見限るのはまだ早い。

ペースが淡々と流れてロンスパ気味のレースになると少々適性からズレるが、昨年のように溜めの効くロングスプリント系の持続戦になれば有力候補。

こちらもオッズが舐められそうなら軽視はしたくない。

 

 

マイネルウィルトス

スクリーンヒーロー産駒らしくピッチの効いた走りで掻き込む走法からも道悪が得意。2走前はその分の圧勝だった。
ただし着差に関しては、全馬バテバテの展開で垂れた分なので能力の証明という見方は出来ない。
この馬の特徴は道悪に対応できるだけのパワーや、先行しての粘り強さが長所。
函館記念を見る限り上がりは掛ったが目立つ内容ではなく、やはり馬場の助けは欲しいところ。

 

 

ユーキャンスマイル

以前まで右回りだと内にモタレる癖があり、昨年はラチ沿いを頼り好走しているが、前走の阪神大賞典では真っ直ぐ走れており、現状右回りでも問題ないだろう。

この馬は中長距離のレース質を得意としており、瞬発力やトップスピードに長けているタイプだが、上がりの掛かる条件でも好走可能なスタミナも持っている。

ただし阪神大賞典はディープボンドに完敗、天皇賞春は後方馬最先着も、3.4角内を通った距離ロスを省く競馬が効いた形で、直線で脚は伸びていなかったので内容は見劣る。

ベストが中長距離系なだけに、ステイヤー質の天皇賞春は適性から外れたという見方もできるが、札幌記念は逆に短すぎるのでその点がどうか。

 

 

ラヴズオンリーユー

オークスのパフォーマンスがこの馬の中でのベストと考えると、得意条件は高速馬場のロングスプリント系の持続戦。

TSが若干足りなく、コテコテの上がり勝負になりにくい中長距離質の持続レースが合う印象。

ストライドが広く本質てきにも機動力舞台より大箱だろう。

となると、持続力と決め手を兼ね備え、機動力も求められないこの舞台の適性は高い。

また今年の札幌は変則開催につき、6週空いての開催となっているので馬場が例年と比べて良好な状態というのもこの馬にとっては良く、洋芝とはいえ時計が早ければこの馬にとってプラスなので、雨が降らない限りデメリットが存在しない。

 

 

 

3.想定テン1F順位

※テンの速さはあくまで想定です

12.3 トーラスジェミニ
12.5 ソダシ
12.5 サトノセシル
12.7 ステイフーリッシュ
12.7ラヴズオンリーユー
12.9 ブラストワンピース
12.9 バイオスパーク
13.0 マイネルウィルトス
13.0 ウインキートス
13.6 アイスバブル
13.6 ペルシアンナイト
13.7 ディアマンミノル
14.0 ユーキャンスマイル

4.最終予想【★★☆☆】

◎ 4ラヴズオンリーユー

〇 2サトノセシル

▲ 12ブラストワンピース

☆ 9アイスバブル

△ 1.7

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