この度は記事をご購入頂きありがとうございます。
この記事では桜花賞を適性チャートを使用して全頭診断していきます。
よろしくお願いします。
1.コース解説・ラップ分析
桜花賞 過去5年の平均ラップ
前後半3F(35.3-34.6)
12.5 11.0 11.8 12.3 12.1 11.4 11.3 11.9
重要なのはトップスピードと瞬発力。これさえあれば器用さはあまり重要ではない。
とにかく上がり3Fで好時計を計測できる馬を探すのが吉。
枠も阪神外回りマイルらしく、3.4角でごちゃ付くので内枠の成績が悪い。
ごちゃ付かずスムーズに上がりを計測出来る馬に軍配が上がっている傾向。(特にBコース使用時は外有利顕著)
またトライアル組は、同じコースで同じくトップスピードと瞬発力が求められるチューリップ賞組が断然有利。
フィリーズレビュー組は過去10年で(1-0-2-54)とほぼ馬券にならない。
原因は1400mレースとなる為、求められる適性が基礎スピード+持続力となりやすく、桜花賞やシューリップ賞と求められる適性が異なる為である。
ちなみに、フィリーズレビュー組から結果を出した3頭は、何れも阪神JFで掲示板を確保しており、阪神JFも桜花賞と同様の適性が求められやすいので、上記の条件に当てはまるのであれば、適性のある可能性が高い。
※今年はメイケイエールが登録。この馬が仮に逃げた場合、溜め逃げは考えずらく、後半瞬発力より持続性能が問われる可能性もある。
基本的に求められる適性
①瞬発力
②トップスピード
2.全頭診断
※枠順や追い切りの評価なしで、馬の適性をフラットに表した物ですので参考程度までに。
※チャートや一致率はあくまで目安でお考え下さい。ベースは見解です。
※除外対象馬に関しては確定次第追記します。
アールドヴィーヴル
新馬戦では脚を余しながらも後方から追い込みメンバー内では抜けた脚を使っていた。
次走のクイーンCでは、直線でスムーズさを欠いており、アカイトリノムスメとの差はここだろう。
自力負けではなく、内容的には一番強かったように思える。
持続力に長けており、外回りコース自体は問題ないが、トップスピードが抜群に高いか?と問われると評価は難しい。
なので例年のようなスロー瞬発戦よりも、多少ペースが流れて後半TSよりも上がりが若干掛かり持続性能よりのレースになったほうが馬自体は良いだろう。
あとは自力がどこまで足りるかだが、現状メイケイエール以外抜けて強いとは思っていないので、好走してきてもおかしくない。
アカイトリノムスメ
ストライドが広く、バリバリのトップスピードタイプというよりかロングスプリントタイプという印象。
それの裏付けは2走前の赤松賞と前走のクイーンCでのパフォーマンスだろう。
持続戦になった前走のクイーンCは、2.3着馬が直線馬郡で少しスムーズさを欠いているなか、前崩れの展開を中団から楽に抜け出しと内容的には2着馬の方が優秀で、特別評価する内容ではない。
舞台は阪神外回りに替わるが、本来求められる瞬発力×トップスピード戦になった場合、キレ負けする可能性は十分考えられる。
チャンスがあるとしたら、前崩れの持続力展開を抜け出してくるような形だが、あとは自力で足りるかどうかというところだろう。
豪快に差し切って3連勝しているが、G1級で。となると展開や進路取りなどのハマり待ちかと思う。
エリザベスタワー
前走はメイケイエールの煽りを受け折り合いを欠いたが、それでも同着に持ち込んだ内容は能力的に評価できる。
2走前は折り合い欠いた中、上がり33.8秒と終いの脚は使えており、そこまで悲観する内容ではない。
トップスピード質は高そうで、切れ味比べには強そうな印象。
瞬発力やトップスピードタイプだと思うので、桜花賞で求められる適性とはマッチするイメージ。
折り合いが問題なければ十分通用する能力はあるし、流れが速くなっても、前走のような持続戦にも対応できれいるので問題ないだろう。
エンスージアズム
前走は勝ち馬に完璧に立ち回られたとはいえ、外伸び馬場を中団折り合い直線外に出して着差詰められなかったのは力負け。
後続にも詰められ、使える脚は短いのだと思う。
となると機動力を活かした立ち回りからの先行抜け出しがベストだが、その先行力はまだ備わっていない。
ここでは自力的にも厳しく。
ククナ
この馬の特徴はピッチ走法からくるギアチェンジ性能とトップスピード。
とにかく溜める展開が良く、持続戦では使える脚が短い関係上、甘くなることが多い。
3走前は直線壁+逆手前で、壁を抜けてからの手前変換からの加速でソダシに迫る内容。スムーズなら着は詰められており評価すべき内容。
2走前のシンザン記念は、溜めの効かない持続戦を終始大外を回す競馬。
牡馬相手なことと、中京のコーナーを考えれば負けて強しの内容であった。
前走は直線順手前で詰まり、抜け出すタイミングで逆手前、そのゴール前でも変えており、中間溜めの効かない前傾質のレースでピッチ走法なことを踏まえると、後半脚が上がっていたのだろう。
ただ、スムーズだったアカイトリノムスメよりも上がりは使えており、瞬間的なTS値ではククナの方が上。
その為、ベストはスローからの瞬発力戦でトップスピードが求められる展開。
となると、例年通り流れるのであれば阪神マイルはベストだが、今年はヨカヨカ、メイケイエール、前向きな気性のジネストラなど、ペースが速くなる可能性が高いので、その点少し展開は条件付き。
サトノレイナス
トップスピードの質だと稍劣る印象で、2前走は機動力や持続力を活かした競馬。
兄のサトノフラッグは持続力+スタミナ+機動力型で、瞬発力+トップスピード戦だと足りないが、妹のサトノレイナスも同じ競馬で結果を残している。
桜花賞で求められやすい瞬発力+トップスピード戦では評価したくない。
距離もマイルでは忙しく、基礎スピード的にも中距離質馬。
前走の阪神JFではルメールの進路取りが上手く、展開とイン突きがハマった印象で誤魔化せた印象。
ストライド走法と基礎スピードの観点から、ベストはマイルではなく中距離のロングスプリントか、機動力が求められる中距離。
中山22辺りがベスト内容に思える。
スローのトップスピード戦ではキレ負けするので、ペースが流れて後半上がりの掛かる展開になれば出番だが、この馬の基礎スピードでは前走のように上手いこと距離ロスを省けないと差し遅れる可能性も考えたい。
シゲルピンクルビー
恐らくトップスピード戦よりも上がりの掛かるタフな条件やパワーのいる条件が合うと思う。
となれば負けすぎとはいえ阪神JFの凡走は頷けるし、前走上がりの掛かったスプリント寄りの14質で好走したのも頷ける。
現状ではTSよりも持続力展開が好ましいので、今回もペースは流れた方が良いだろう。
ただし前走は、ヨカヨカが初角の進路カットを食らわなければ逆転されていたので、買うなら同じく流れてほしいヨカヨカを上位に考えたい。
ジネストラ
前走は直線強い向かい風に助けられた点もあるが、前半33.9秒の前傾3.3秒を先行して2着。
L4(12.0-12.2-12.2-12.8)でまとめられたのは強い内容だった思う。
2走前も抜け出してから、手前を何回も変える幼さを見せるも後続を突き放した内容は評価できる。
前走内にもたれたりと、走りにまとまりがなく、精神面も走りもまだまだこれからの馬だが、自力がある程度高いのは証明してきているので、ここで全く足りないわけではないと思う。
とにかくスタミナのあるタイプだと思うので、メイケイエールが展開を壊せば先行粘り込みがあってもおかしくはない。
テンはヨカヨカよりも速いか同じくらいかだろう。
ストゥーティ
4走前のアルテミスSは外伸びバイアスでラチ沿いを走った分もあるが、ソダシやテンハッピーローズと上がり同タイムなら申し分なし。
ただ3走前の瞬発戦でキレ負け。
2.3走前も持続性能で追い込めているのであって、3F瞬発戦だと切れ味不足なイメージ。
そう考えると前走は、メイケイエールの暴走で瞬発力戦にならなかった分、トラックバイアス含め展開は向いたが、前半で折り合いを欠いて消耗した2頭に先着された。
その内容からも、今回買えるか?と問われると、先着された2頭を買いたい。
パンチ不足なので、トラックバイアスや立ち回り、馬場の悪化などで誤魔化したい。
ストライプ
ストライド寄りの走法で、持続性能やトップスピードに長けたタイプ。
前走はL3(11.1-11.1-11.2)と立派だが、(37.0-33.4)(59.8-57.3)とL3までラップは緩みっぱなしで、高速馬場で終始インからのイン突きと条件が向きすぎた。
この馬の持続性能を考えても、この展開と進路ならL3のラップは頷けるし、あまり高く評価できるものではない。
マイル自体は問題ないが、自力でどこまで。といった感じだろう。
ソダシ
この馬の一番の武器は立ち回り性能かと思う。
これまでのレースでは折り合って先行抜け出し。というパターンで、ポテンシャルが抜けたような内容ではない。
その中でもベストは3走前の札幌2歳Sかと思う。
ハイペースを前で押し切りレコード勝ちし、ストライド走法から来る持続力の高さを証明したレース内容。
後続がバスラットレオン、ユーバーレーベンなら相手関係的な評価も十分かと思う。
現状では万能型持続寄り+立ち回り型という見立てで、バリバリの瞬発力+トップスピードになったら足りない可能性はあるというのが個人的な意見。
前走阪神JFでも、ギアチェンジ戦になったとはいえ、引き締まった流れで先行勢の上がりは少し掛っていた。
つまりトップスピードで押し切ったというより立ち回りと持続性能で押し切ったような内容。
個別ラップでもL3(11.7-11.7-12.1)とトップスピードは踏まれていない。
なので今回も立ち回りで誤魔化してしまうことは十分考えられ崩れにくい印象だが、正直勝ち切れるイメージがなく、勝ってしまったら世代レベルと疑うか。
ただし立ち回り+万能型は軽視禁物なので、完全軽視は難しい。
ソングライン
2連勝して着差0.5秒とまだ底を見せていない。
2走前の未勝利戦の勝ちタイムは1:34:1だが、同日の赤松賞の勝ち馬アカイトリノムスメの勝ちタイムを0.4秒上回る内容。
(アカイトリノムスメ、次走同舞台クイーンCは1:33.3。展開や馬場コンディションあるので、アカイトリノムスメより強いという見方ではなく、レベル的な話)
新馬戦ではクールキャットに着差0.3秒で敗れるも、大外回すロスがあり、相手は内を立ち回り距離ロスを抑えていることからも、自力で劣ったわけではない。
適性的には、ストライドが広く持続性能に長けている。
前走紅梅Sでは、ハイペースを先行集団から抜け出し圧勝と、持続性能と基礎スピードの高さを見せた。
となると、ベストは外回り持続質のレースで、例年通り瞬発力が求められるとギアチェンジロスで届かない可能性がある。
逆にメイケイエールやヨカヨカが流す展開を作れば、自力的にも適性的にも上位争い可能な馬だと思う。
ファインルージュ
前走フェアリーSは後方に展開有利はあったが、直線逆手前のまま完勝したあたり能力の高さを感じる内容。
前が垂れた関係でラースラップ持続寄りだが、馬自個別では直線良い具合の加速ラップを刻めており、ピッチ走法から来る瞬発性能を評価できる内容。
このレース2着のホウオウイクセルは次走フラワーCを勝利していることからも、この馬の能力評価に繋がる。
2走前の東京14では、ラップ的にマイル質の瞬発戦となり、馬郡を抜けてからのギアチェンジ+トップスピードは立派で他を寄せ付けず完勝と、マイル質TS戦でも高い能力を示している。
気になる点といえば、やはり初の長距離輸送だろう。
この辺りをクリアできれば、能力的に通用してもおかしくない。
適性評価:A
能力評価:A
総合評価:A
ブルーバード
上がりの掛かる条件でパワー馬場が良い。
自力的にも適性的にも狙いにくいか。
ホウオウイクセル
ストライドが広く、トップスピードタイプではない。
2走前は前崩れの展開を、ストライドを活かしコーナー外の加速から順手前で追い込んだが、ゴールまで逆手前だったファインルージュに完敗。
同じく逆手前だったベッラノーヴァに詰められており、自力は1.3着の方が上で、展開利が大きかったが故の着順だろう。
この内容で能力は評価しにくい。
2走前は忙しく、今回距離短縮になるのはプラスではないし、ストライドの広さや前走内容から中距離路線の適性が高いように思える。
となると折り合い付けばオークス>桜花賞。ここではないと思う。
ちなみにオークスで上がりが掛かれば。という条件付きで。
ミニーアイル
ピッチ寄りの短距離馬。
自力的にも適性的にもあまり推せる要素なく。
外回りマイルでは狙いずらい。
メイケイエール
この馬は馬郡が苦手で、阪神JFではスタート後馬郡から離れ折り合いそこまで酷い状況ではなかったが、初角で馬郡に入れてから折り合いを欠いている。
同じく新馬戦、前走チューリップ賞では内枠から馬郡で暴れ競馬になっていない。
それでも前走は諦め出していき、L5から基礎スピード押し切りという状況で、前半の消耗とL5(11.4-11.3-11.0-11.5-12.3)での勝利なら力は示している。
適性的には、ストライド走法からくる持続性能が一番の売り。
14質寄りの基礎スピードをひたすら持続できる馬で、それはチューリップ賞や阪神JFでも証明済み。
スピード特化ではないので、スプリント質の馬ではないだろう。
今回好走するとしたら外枠からの競馬か、思い切った逃げ手。
その辺り典さんへの乗り替わりが鍵となるが、ポテンシャルがメンバー上位なのは間違いない。
ヨカヨカ
ファンタジーSは、阪神内回りで速いコーナーラップを外4頭分回したのは相当きつく、直線入ってもふらつきが目立った。
それでも3着馬に着差0.1秒粘っての5着は持続力の評価に繋がる。
阪神JFをキレ負けしたことからも、ベストはスピードと持続力の活きる14質。
ただしストライドの広さからも伺えるように、スプリント路線よりも14質がベストな印象。
となるとベストは前走で、初角の進路カットがなければ恐らく逆転できていたであろう内容であった。
延長してマイルは適性違いだが、可能性があるとすれば自ら逃げて後続を溜めさせない形か、ペースが流れた先行競馬。
パターンはともかく、とりあえずTSが求められない形の前競馬なら可能性はある。
また、距離自体はストライドの広さからして、熟してきてもおかしくはない。
3.展開と馬場
土曜は想定通り高速馬場での開催となった。
日曜も継続と見て間違いないだろう。
そして、ここを狙ってきているメイケイエール。その隣にテンが速いヨカヨカと、気性前向きのジネストラがいるとなると、ペースは流れる可能性が高いと予想。
高速馬場でペースが流れた場合、例年のギアチェンジ+トップスピードではなく、14質寄りの基礎スピード+持続力がより求められるだろう。
狙いたいのは、中~外枠で後ろすぎず、基礎スピード×持続力のある馬で、できればストライドを伸ばして最後まで脚を使えるタイプの馬を狙っていきたい。
となると、該当馬は1頭しかいない。
4.最終予想
◎ 16ソングライン
〇 8メイケイエール
▲ 13エリザベスタワー
☆ 10アールドヴィーヴル
抑 7.2.18.4.11