1.コース解説・ラップ分析
※今年は中京で開催されるので、過去のサンプルなし
今年は中京2000mで行われるので、中京2000mの適性について話します。
中京2000mは上り坂途中のスタートで、向こう正面まで緩やかな上り坂が続き、以降は緩やかな下り坂が直線急坂まで続くコースレイアウト。
前半でペースを上げると後半止まるので、基本的に前半スローで流れやすいのが中京2000mの傾向。
後半は仕掛け次第では5~6F戦になることもあり、そうなると持続力がとにかく求められるが、誰も仕掛けないと瞬発力も問われるコース。
基本的には4~5F戦になるので、持続力という要素を持ち合わせている馬が良いだろう。
2.想定される展開&馬場の適性予想
逃げ想定はショウナンバルディ。
その次にユニコーンライオンやアメリカズカップ辺りが候補だろう。
小頭数+メンバー構成を考えてもスロー濃厚で、後半は持続性能が求められる想定。
瞬発力が求められる可能性もありが、金曜の雨量を考えたら雨は残りそうで、そうなると瞬発力やトップスピードはあまり求められないレースが想定としては強い。
この辺りは当日の馬場回復の関係などもあるので、当日改めて吟味したい要素であるが、前日の朝の段階で芝ダート共に重馬場。
夜まで降り続けることを考慮しても当日は稍重辺りだろう。
①持続力
②タフさ
③馬場と展開次第で瞬発力
3.全頭診断
※適性チャートは当日朝までに更新します。
1枠1番 ブラストワンピース
昨年の大阪杯がトップスピードで足りなかったように、トップスピード瞬発力戦になった天皇賞秋は適性外。
トップスピードや瞬発力が低く、逆にタフさや持続力を武器にする馬なので、とにかく上がりの掛かるレースを得意としている。
2年前の有馬記念を勝ったように、上がりの掛かるタフな条件がよく、その点は向きそうではある。
ただし、2000mは少々忙しく短縮ローテで結果が残せない馬でもある。
2枠2番 アフリカンゴールド
3枠3番 ユニコーンライオン
4枠4番 ペルシアンナイト
この馬の得意条件は溜めの効くトップスピード戦。
持続性能が高く、とにかく溜めが効けば脚は使える。
その証拠に札幌記念や富士S、毎年のマイルCSでしっかり脚を使えているが、1400質の基礎Sが問われた安田記念では弾けず。
中京2000mであれば溜めは作れるので、条件的には悪くないし、適性距離も基礎スピード的な観点で中距離にシフトしてきた印象。
有馬記念の内容は良かったし、上位とは自力の差だったが、上位がトップクラスなので評価を落とす必要はない。
良馬場替わりで、溜められれば高い持続力が引き出せるので条件は悪くないが、馬場が回復せずパワー馬場ならポテンシャル減となるだろう。
この辺りは当日の馬場を追って確認する必要がある。
ベストは良馬場で溜めの効く中距離質右回り。
4枠5番 ワイプティアーズ
5枠6番 ブラヴァス
ピッチ走法で機動力が高く、タフな馬場>高速馬場。
つまりタフな小回りや内回りに適性が高く出るだろう。
ただしここ2走陣営は馬場に敗因を求めており、水分の含む馬場はあまり得意ではないのかもしれない。
チャレンジCではレイパパレに敗れるが、コーナー外の不利は大きかったし折り合いも欠いていた。
レイパパレはその後G1馬になり、この内容なら評価はできる。
金鯱賞は条件が揃った形だったが、折り合いを大きく欠き後半失速で度外視。
ただし折り合いが課題なので、中京2000mの前半スローで折り合いを欠くと後半ガス欠になる可能性は高く、それは金鯱賞のとおり。
5枠7番 サトノソルタス
ストライド走法で持続力に長けており、トップスピードがそこまで高くないことも踏まえて、スピードを分散させられるロングスプリント的なレースが合うだろう。
ストライドが広いことからも、詰まることは致命的で、日経新春杯は直線詰まって勝負になっていないため度外視可能。
中日新聞杯はイン前バイアスを終始外を回し、コーナー角厳しい中京の遠心力的な負荷も3.4角で受けている。
ただそれでも最後まで脚は伸ばせており、やはり持続性能は高いと思われる。
体質の関係で間隔を空けた臨戦でポテンシャルを発揮してくる馬なので、買い時は前走だった可能性があり、小頭数+雨が残りそうな馬場は良いが間隔が詰まっていることは注意したい。
6枠8番 ショウナンバルディ
ピッチ走法でコーナリング性能が高く、中日新聞杯のようにTS持続戦だと甘くなる。
そのため内回りや小回りがベストではあるが、コーナー角きつく下り坂の中京であれば、機動力を活かした立ち回りはアドバンテージになる。
楽に行ってバイアスが前なら、十分チャンスはあると思う。
能力面では、前走の相手関係で3着と敗れたが、直線終始逆手前だったので出し切れていない。
過去には垂水Sではハイペースを番手で走り、マークされたランブリングアレーに着差0.3秒付けられるも斤量2キロ差あったので、かなり差のない競馬が出来ている。
前が残る展開や馬場なら穴としては面白い存在だろう。
ただし先週の中京馬場を考慮しても、タフで前は少々厳しいかもしれない想定で明日のバイアスは追う。
6枠9番 ヒンドゥタイムズ
瞬発力はあるが、トップスピードの持続性能があまり高くない馬で、チャレンジCや7走前の精進湖特別からも分かる。
機動力のある馬なので、小回りや内回りがベストかと思うが、瞬発性能もそこそこなのでそういったレースも適性範囲内になってくる。
前走は外回りでの好走だったが、2着アーデントリー、3着マイネルフラップがイン前で立ち回りそのまま来てしまう大波乱。
トラックバイアスがかなり傾いた内容で、同馬もインの好位で立ち回れた恩恵は強かった。
今回好走する可能性が高い条件は、先行からの3F瞬発戦だろう。
持続戦になるのであれば、ある程度ポジションが欲しいので、その辺りは肝になる。
タフな馬場は問題ないので、スロー先行という前提であれば崩れにくいと思うし、中京で福永継続も大きなプラス要素だろう。
7枠10番 ペプチドオーキッド
7枠11番 クラージュゲリエ
カシオペアSは重賞好走馬多数でメンバーレベル高く、特に不利なく10着と完敗。
ここは相手関係や休み明けの問題もあったが、単純にトップスピードが求められたことが一番の敗因だろう。
つまりアンドロメダSのような多少上がりの掛かるレースが向いている。
となると、カシオペアSと同じく上がり最速34秒台前半だった皐月賞やダービーを6着と、着順をまとめている点は好感持てるし、仮に上がりがもう少し掛かっていれば着は上がっていたと思う。
特にダービーはヴェロックスの得意な流れだったが、そこに着差0.2秒は評価して良い。
日経新春杯も同じ理由で、とにかく持続力が求められたレースだったのでこの馬に向いたレースであった。
前走の中山記念は、高速馬場+短縮で基礎スピード不足が敗因と見て良いだろう。
そのため、今回延長+前半スローになりやすい中京替わりはプラスで、前日の雨が残る可能性があるのも大きなプラス要素。
ただしストライドが広く持続性能に長けている反面で、瞬発力に関しては高くないので、馬場がある程度渇きスロー瞬発戦になったらキレ負ける可能性は高い。
8枠12番 アメリカズカップ
8枠13番 サンレイポケット
ストライド走法で持続力に長けた馬。
トップスピードの質も新潟記念で対応しているように、そこそこのものを持っている。
ただし、3着と負けているように、トップスピードに秀でたタイプではなく、スピードの持続性能に秀でた馬。
つまり高速馬場のトップスピード比べでは足りなくなるが、高速にならない中京なら適性はある程度高い。
アルゼンチン共和国杯は、向正面で数回ぶつけられる+直線馬場の悪い内を通ったことだろう。
ぶつけられながらも我慢は効いていたし、トラックバイアス不利も踏まえ評価して良い5着だったと思う。
日経新春杯は、直線進路を探しながらで結果4着だったが、持続力比べで後続は離しており内容は悪くない。
金鯱賞も後方からとなり直線でも進路を探しながらだったが、最後に脚を使って着差0.2秒に詰めているように、毎日王冠以降重賞で好走できていないが力は証明してきている。
前走はしっかりとポテンシャルを出し切り、タフな持続力戦でポタジェを差し切った評価は高いし、今回も雨が残って持続力戦になればメンバー上位の能力はある。
3F瞬発戦にならなければ好勝負期待。
4.最終予想
◎ 13サンレイポケット
〇 11クラージュゲリエ
▲ 9ヒンドゥタイムズ
☆ 4ペルシアンナイト